介護にまつわるお役立ちコラム

介護リフォームの必要性は?リフォームすべき場所や費用相場を解説!

2022年01月04日

大切なご家族といつまでも暮らせる住まいを造り、仕上げてくれるのが介護リフォームです。安心に暮らすために、介護リフォームをする必要性はあります。室内の場所による危険を予測し、安全対策を十分に満たされた改造・修繕することで、安全で快適な住まい造りを実現してくれるのが介護リフォームなのです。
ただ、リフォームするにも費用は掛かります。気になる費用相場を、リフォームを必要とする室内の場所別に解説します。

1介護リフォームが必要な理由

室内の段差で転び骨折、救急で運ばれ入院といったことは高齢者の生活に多くあります。高齢者を危険から守るため、専門的な知識や経験から改善してくれるのが介護リフォームです。転倒リスクが予想されるのは、外出時の限りではありません。生活する家の中、またスペースごとに転倒リスクの対象物は異なります。それぞれのスペースを分けて確認することで、安全に生活を送ることができ、さらには介助を必要とせず自らの力で生活することを可能にしてくれるのです。介護リフォームをすることにより、共に暮らす、お互いを尊重し過ごせる住まいを実現してくれます。
家の中で最もリフォームが必要な場所は段差です。足腰や視力が弱ってくるとちょっとした段差にもつまずいてます。骨折など大けがの原因となり、その結果入院をしなければならいといったケースも多くあるでしょう。そのため、段差を解消するなどのバリアフリー化が必要であることは明らかです。

家の中の段差で事故が起きる

筋力や視力低下をしている高齢者にとっては、ちょっとした段差が怪我の原因になっているのが実際のところです。そのため、可能な限り怪我をする前に介護リフォームをして、暮らしやすいスペースにしていくことが望まれます。

介護する側にとっても介護リフォームは重要

リフォームは介護するご家族にとっても重要です。車いすや、手を取り介助するにもある程度の広さが必要です。玄関やお部屋の出入口の幅が狭いと、介助がし難くストレスになってしまいます。ストレスを解決するためにも介護リフォームは必要です。

早めから将来に備えておく

歳を重ねると体力低下のみならず、筋力の低下を実感します。これまで簡単に出来ていた生活がだんだんと困難になります。老後も生活し易い環境を整えておくこと、早めに備えておくことで、自立した老後生活を送れ、介護も環境に対するストレスを無くすことが可能です。介護用にリフォームする費用は決して安くありません。まとめて行えば、100万円は超えます。必要になって慌ててリフォームするよりも、スペースごとに余裕をもってすることをお勧めします。

2介護用にリフォームすべき場所

介護用にリフォームすべき場所にはどのような場所があるのでしょうか。家の中でリフォームすべき場所を挙げていくので、介護リフォームの参考にしてください。

玄関

特に高齢者の多く住まわれる日本家屋には玄関に段差がある場合が多いです。段差の大きさは家により様々ですが、無いに越したことはありません。取り外し可能なスロープを用意していることで必要な時に取付、必要無いときは外すことが可能なタイプのものもあります。多くの同居家族と生活する場合には、こういった必要に合わせて取り付けたり取り外したりが出来るタイプの物を選ぶと良いでしょう。
段差の他に注意が必要なのは床面の滑りです。雨の日など床面が濡れていると、滑って転倒のリスクがあります。靴を履く際にバランスを崩し、手の先の靴を取ろうとして頭から落ちるといった怪我の原因となる物もあるので、自宅の玄関は専門家の方とよくよくチェックし改善する必要があります。

トイレ

室内のなかで他のスペースに比べ狭く、怪我の原因はさほどありません。しかし、便座に座ったり立ったりの運動をよりし易い介助が必要です。介助の役割を担ってくれるのが手すりです。手すりをつけることで、困難だった運動が可能になり、人の手による介助を必要とせず、自ら行えます。人の手を借りずに済むため、自信にもつながります。ドアを開け出入り口の段差もチェックを忘れずにしましょう。ちなみに、転倒の原因である段差の高さは2cmからと言われています。

お風呂

お湯を流し床は濡れ滑りやすく、最も危険な場所です。転倒の仕方によっては命に関わる大事故となってしまうので、十分にチェック・改善が必要です。注意が必要なのは、足元に限りません。冬場の冷え込み気温の高低差が大きいと心臓に負担を掛け、心肺停止の恐れもあるので、浴室と脱衣所の気温調整も重要です。

腰位置の高い椅子を置いて、楽に立ち座りが出来るのも大切でしょう。ご家族が手を携えて一緒に入浴するなら、介助し易いようにドアの開閉を大きく開けられる仕様に変えると良いです。

3介護用にリフォームの費用相場は?

これまで、介護用リフォームの必要性をお伝えしましたが、リフォームを依頼する前に、気になるのが掛かる費用です。リフォーム費用は決して安くはありません。室内の必要な場所全てを改修するとなると総費用は高くなるでしょう。

玄関の費用相場

まずは玄関の費用相場です。スペースの中で最も注意すべきは段差でしょう。段差の高低により、適したスロープがあります。レンタルサービスもあるので月額制などチェックしてみましょう。工事費用の相場は以下となります。

  • 段差スロープ取付10万
  • 手すり取付7万
トイレの費用相場

トイレに必要な改修は、手すりです。便座に立ったり座ったりの運動を助けてくれます。工事費用の相場は以下となります。

  • 手すり設置のみ7万
  • 和式→洋式40万
お風呂の費用相場

最後にお風呂の介護用リフォーム費用です。お風呂は共有スペースです。お湯によって床面が滑りやすくなる他に、石鹸や、トリートメントなど滑りやすい用品を使うため滑らない床面が必要です。

また、湯船から立ち上がるには、力を出して身体を持ち上げる必要があります。
身体を持ち上げるのに手すりが必要です。トイレの手すりとは違い、水まわりに適した抗菌、防カビ専用の手すりを取り付けます。手すり取付や床面の張り替え、ドアの取り換え工事費の相場は50万ほどです。
玄関やトイレに比べ多少高くなります。

4まとめ

世代を超えて大切な家族と暮らせる住まい造りのために、介護用リフォームは必要です。室内は意外と怪我を引き起こす可能性がある場所が多くあります。専門的な知識と経験から回収してくれるリフォーム屋さん、依頼する際は国の助成金の確認と紹介した費用相場を元に依頼すると良いでしょう。安全で快適な住まい造りは実現可能ですので、ぜひ検討してみましょう。

監修者情報
株式会社Social Code CDO
廣瀬哲司(作業療法士)
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