介護にまつわるお役立ちコラム

老人ホーム紹介センターの利用方法は?メリットやデメリットを解説!

2022年01月04日

まず、老人ホーム紹介センターは、「どこの施設を選んだらよいかわからない」「家族も送り迎えをしやすいエリアにはどんな老人ホームがある?」と悩んでいる方におすすめです。利用者本人の状態を客観的にふまえたうえで、最適な老人ホームを提案してくれます。しかし、紹介センターの存在や具体的な利用方法などについて把握していない方も多いです。

そこで今回は老人ホーム紹介センターの特徴や利用方法、メリット・デメリット、相談したほうがよいケースなどについて解説します。高齢者向けの施設選びで悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。

1老人ホーム紹介センターとは?

老人ホーム紹介センターとは、利用者1人ひとりに合った高齢者施設をアドバイスしてくれる相談先のことです。自治体が運営している公的な紹介センターのほかに、民間企業が運営している紹介センターも存在します。

高齢者向けの施設には特別養護老人ホームや住宅型有料老人ホーム、ケアハウス、シニア向け分譲マンションなどさまざまな種類があります。何も情報がない中でそれぞれ利用条件やサービス内容、料金体系が異なるため、自分や家族に合った施設をスムーズに選び抜くのはなかなか難しいでしょう。そのようなときに活用したいのが老人ホーム紹介センターです。
利用者本人の身体的な状態だけではなく、経済面や家族のケア状況、本人の希望などをふまえて最適な施設を紹介してくれます。高齢者向け施設に関する情報を数多く所有しているため、自分では見つけられなかった情報を得られる可能性もあります。基本的には運営先の窓口で相談するのが一般的ですが、最近ではオンラインで相談できるケースも増えてきました。

2老人ホーム紹介センターの利用方法

老人ホーム紹介センターの具体的な利用方法について見ていきましょう。老人ホームを利用するおもな方法は以下3つです。

  • 窓口に出向いて相談する
  • 電話で相談する
  • オンラインのテレビ電話やチャットサービスなどを用いて相談する

まず窓口に出向いて相談する場合、公的な老人ホーム紹介センターであれば市役所などの福祉課窓口、住んでいる地域の福祉事務所に一度相談してみましょう。地域包括支援センターで相談したいけど場所や連絡先がわからない場合、一度市区町村の福祉課に問い合わせてみるのがおすすめです。

民間の老人ホーム紹介センターを利用する場合は、インターネットで情報を検索したうえで良さそうな企業に連絡をして相談予約をするとよいでしょう。高齢者が直接窓口まで出向く負担を軽減するため、最近では電話やオンライン相談を受けている老人ホーム紹介センターも存在します。遠方にある高齢者施設に入りたい場合、直接窓口に行けない場合などはぜひ利用してみてください。

3老人ホーム紹介センターのメリットやデメリット

つぎに、老人ホーム紹介センターを利用するメリットとデメリットについて見ていきましょう。なかには手数料がかかる民間の老人ホーム紹介センターも存在するため、利用する価値があるのかどうかを慎重に判断することが大切です。老人ホーム紹介センターを利用するか悩んでいる方、利用する前に注意点を知っておきたい方はぜひ参考にしてみてください。

老人ホーム紹介センターを利用するメリット

老人ホーム紹介センターを利用するメリット1つ目は、自分では見つけられなかった施設の情報を入手できる点です。高齢者向けの施設を探すときは基本的にケアマネージャーに相談したりインターネットで検索したりするケースがほとんどですが、利用者に合った施設情報に出会えるとは限りません。老人ホーム紹介センターであれば自宅から通いやすい施設だけではなく、県外の施設やインターネットに情報が少ない施設についても具体的に教えてもらえます。特にオンライン相談を受けている民間の紹介センターは豊富な情報を保有しているケースが多いため、幅広いエリアから自分に合った施設を探したい方におすすめです。
メリット2つ目は、利用者本人や家族の状況を細かくヒアリングしたうえで最適なアドバイスをしてもらえる点です。利用者本人の身体的な状況、経済的な状況、家族のケア状況などをふまえたうえで専門的なアドバイスをもらえます。メリット3つ目は、老人ホーム紹介センターのほとんどが無料で利用できる点です。ただし、中には入居者本人の特徴に関わらず、自らが取引の強い偏った施設情報を伝える紹介センターも存在するため、担当者のアドバイスをすべて鵜呑みにしすぎないように注意しましょう。

老人ホーム紹介センターを利用するデメリット

老人ホーム紹介センターを利用するデメリット1つ目は、公的な窓口の場合は紹介できる施設数が少ない点です。あくまでも管轄エリア内の施設情報しか提供してもらえないため、近隣エリアにこだわっていない方にとっては紹介数が少ないと感じてしまうでしょう。民間の窓口であれば幅広い地域の情報を紹介してもらえますが、施設から広告費などをもらって運営している場合は紹介する施設が偏る可能性があります。
デメリット2つ目は、悪徳な老人ホーム紹介センターも存在する点です。
ほとんどの老人ホーム紹介センターが無料で利用できる一方、高額な紹介料を請求する悪徳な企業には注意が必要です。
デメリット3つ目は、窓口相談の場合にわざわざ足を運ばなければならない点です。たとえば遠方に住んでいる家族が相談したい場合、予定を空けて足を運ばなければなりません。窓口相談が難しい場合は、電話もしくはオンラインでの相談ができないか問い合わせてみましょう。

4すぐ老人ホーム紹介センターに相談したほうがよい場合

つぎに、老人ホーム紹介センターに相談したほうがよいケースについて見ていきましょう。基本的には高齢者向け施設への入居を意識し始めたタイミング、たとえば以下4つの状態にある場合は老人ホーム紹介センターを利用するとよいでしょう。

  • 身体機能の衰えがある
  • 認知症が進行している
  • 物忘れが目立つ
  • 入居したい施設の条件が決まっている
身体機能の衰えがある

身体機能の衰えが気になり始めたら、老人ホーム紹介センターへの相談を検討しましょう。たとえば歩いたり座ったりなどの基本的な動作にサポートが必要になってきた場合、1人で食事をするのが難しくなってきた場合などが当てはまります。身体機能の衰えは放置することによって状態が悪化していく可能性が高いため、1人で生活するのが難しくなってきた段階で早めに入居先を探し始めるのがおすすめです。施設の中には専門スタッフが定期的なリハビリをしてくれるところも多いため、早い段階で入居を決めたほうが身体機能の維持にもつながりやすいでしょう。

認知症が進行している

認知症の進行が気になり始めたら、老人ホーム紹介センターへの相談を検討しましょう。たとえば同じ内容を何度も話すようになった、趣味や身なりに関心がなくなったなど「いつもと違う」と感じる症状がある場合は認知症がすでに進行している可能性があります。身体的なリハビリと同じように、認知症の利用者を受け入れている高齢者施設のなかには認知機能の改善や維持に関するリハビリをおこなっている施設もあります。スタッフやほかの入居者とのコミュニケーションが刺激になるメリットもあるため、認知症の進行が気になり始めたら老人ホーム紹介センターに施設情報を提供してもらいましょう。

物忘れが目立つ

物忘れが目立ち始めたら、老人ホーム紹介センターへの相談を検討しましょう。物忘れが目立ち始めた状態でこれまでと同じように自立した生活を送ろうとすると、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。たとえばお金の管理ができなくなって生活費がなくなってしまう、症状がひどい場合は自宅への帰り道を忘れるなどの危険性があります。高齢者施設を利用することによって常にスタッフが見守りをしてくれるため、本人だけではなく家族にとっても安心です。24時間スタッフが常駐している施設などもあるため、物忘れが気になり始めたら老人ホーム紹介センターに最適な施設を提案してもらいましょう。

入居したい施設の条件が決まっている

入居したい施設の条件が明確な場合は、老人ホーム紹介センターへの相談を検討しましょう。高齢者向け施設を探すときは、「24時間介護サポートが可能な施設がいい」「なるべく自立した生活を送りながら食事の手配だけしてもらいたい」などの希望条件を明確にすることが大切です。条件が決まっている段階で老人ホーム紹介センターを利用すれば、理想の施設にも出会いやすいでしょう。

また、いざ入居したいと行動し始めても人気の施設は応募者が多く、すぐに利用できるとは限りません。老人ホーム紹介センターに相談すれば現在の募集状況だけではなく見学の予約など具体的な手配までしてもらえるため、希望条件が整ったら早めに相談しましょう。

5まとめ

この記事では老人ホーム紹介センターの特徴や利用方法、メリット・デメリット、相談したほうがよいケースなどについて解説しました。老人ホーム紹介センターは、具体的な施設情報と利用者の希望をマッチングして最適なアドバイスをしてくれます。窓口相談のほかに電話やオンラインでの相談を受け入れているケースもあるため、自分や家族の都合に合わせて利用方法を選びましょう。また、老人ホーム紹介センターは身体的な機能や認知機能の衰えを感じ始めたタイミングで早めに利用することをおすすめします。明確な希望条件がある方も特に希望がない方も、まずは老人ホーム紹介センターで自分に合った施設について相談してみてください。

監修者情報
株式会社Social Code CDO
廣瀬哲司(作業療法士)
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