介護にまつわるお役立ちコラム

介護保険制度とは|加入対象者・サービス・申請方法

公開日:2021年02月05日
更新日:2026年09月16日

要介護者を家族に持っている方や、家族が要介護者になり始めた方で、国が実施する介護保険制度について、詳しく知りたい方もいるのではないでしょうか。

介護保険制度とは、介護保険の受給や介護保険サービスを受けることができる制度のことで、介護の負担や経済的負担を軽減することができます。

今回は、介護保険制度の概要から、介護保険で受けることができるサービス、介護保険サービスを受けるための要介護認定の申請方法までを解説します。介護保険に関する情報が一通り分かる内容となるため、利用を検討している方はぜひ参考にして下さい。

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介護保険制度とは

介護保険制度とは、1997年に制定され、2000年に施行された介護保険法に基づく制度です。介護を必要とする人が、必要な介護サービスを利用できるようにすることを目的としています。

同制度は、介護を必要とする方が尊厳を保ちつつ自立した生活を送れるように、「自立支援」「利用者本意」「社会保険方式」という3つの考え方から構成されています。介護保険制度が創設された背景には、少子高齢化や核家族化などの社会の変化により、家族だけで介護を担うことが難しくなったことがあります。

介護保険制度は、介護を必要とする人が尊厳を保持し、自立した日常生活を送れるよう、社会全体で支えることを基本理念としています。
介護保険サービスにかかる費用は、原則として介護保険料と国・都道府県・市区町村の公費で半分ずつ負担します。利用者は、所得に応じて費用の1割から3割を自己負担し、要介護度などに応じた支給限度額の範囲でサービスを利用します。

介護保険制度の加入者

介護保険の被保険者(加入者)は、年齢により第1号被保険者と第2号被保険者に分けられます。ここでは、厚生労働省の資料を参考に、それぞれの被保険者の違いを解説します。

被保険者区分

第1号被保険者

第2号被保険者

対象者

65歳以上の方

40~64歳までの医療保険加入者

人数

約3,440万人

約4,200万人

受給要件

要支援・要介護状態

要支援・要介護状態
(加齢に起因する疾病である場合に限定)

被保険者に占める受給認定者の割合

約619万人(18.0%)

約13万人(0.3%)

保険料負担

市町村が徴収

医療保険者が医療保険料と同時に徴収

(出典:厚生労働省「公的介護保険制度の現状と今後の役割平成30年度」/https://www.mhlw.go.jp/content/0000213177.pdf)

第1号被保険者は、65歳以上で要支援・要介護認定を受けた場合、原因を問わず介護保険サービスを利用できます。

第2号被保険者は、16種類の特定疾病が原因で要支援・要介護認定を受けた場合に、介護保険サービスを利用できます。

介護保険の平均受給額

ここでは、厚生労働省の「令和元年度介護給付費等実態統計の概況」をもとに、令和2年4月審査分の受給者1人あたり費用額を紹介します。ここでいう費用額は、利用者に支給される現金ではなく、介護サービスにかかった総費用です。

介護保険の平均受給額(令和2年4月審査分)

受給者1人あたり費用額

172,600円

介護予防サービスの費用額

28,100円

介護サービスの費用額

198,400円

(出典:厚生労働省「令和元年度介護給付費等実態統計の概況」/https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/kyufu/19/dl/11.pdf)

介護保険の平均受給額は172,600円という調査結果が出ており、内訳の多くは介護サービスが占めていることが分かります。介護サービスの利用にあたっては、充分な金額が支給されていると言えるでしょう。
同じ令和2年4月審査分の統計では、受給者1人あたりの費用額に都道府県差も見られます。介護予防サービスでは佐賀県が37,100円、介護サービスでは鳥取県が215,700円で、いずれも全国平均を上回っています。

介護保険で受けることができるサービス

介護保険で受けられるサービスは、要介護1〜5の人を対象とする介護給付と、要支援1・2の人を対象とする予防給付に大別されます。利用できるサービスの種類によって、指定・監督を行う自治体が異なります。

ここでは、「介護給付を行うサービス」と「予防給付を行うサービス」について、実際にどのようなサービスが提供されているかを解説します。

介護給付を行うサービス

介護給付サービスとは、要介護認定を受けた人が利用できる介護保険サービスです。要支援認定を受けた人には、介護予防サービスが提供されます。介護給付サービスで提供される代表的なサービスは、以下の通りです。

居宅介護サービス

居宅介護サービスとは、自宅にいながら受けることができる介護サービスのことです。居宅介護サービスには、自宅に訪問してもらう訪問サービス・施設に通う通所サービス・短期間のみ入居する短期入所サービスがあります。
利用者の状態に応じて柔軟に組み合わせられることが特徴です。

施設サービス

施設サービスとは、利用者が介護保険施設に入所して受ける介護サービスのことです。介護保険施設には介護老人福祉施設・介護老人保健施設・介護療養型医療施設・介護医療院の4つの種類があります。
自由に選択できるのではなく、利用者の要介護状態に応じて入所できる施設は異なります。

地域密着型介護サービス

地域密着型介護サービスとは、自治体により指定された業者によって提供される、対象地域の住民を対象とした介護サービスです。利用者の要介護度が進行しても、住み慣れた地域で暮らせることを目的に創設されたサービスとなります。

居宅介護支援

居宅介護支援とは、介護給付を行うサービスの利用希望者が、各種介護サービスを適切に受けられるようにサポートすることです。利用者の依頼を受けたケアマネジャーが、ケアプランの作成や介護事業者との調整を行います。

予防給付を行うサービス

予防給付は、要支援1・2の方が自立した日常生活を続けられるよう、心身の状態の維持・改善や重度化の防止を目的とする介護保険サービスです。対象となるサービスには、介護予防サービス、地域密着型介護予防サービス、介護予防支援があります。

介護予防サービス

介護予防サービスとは、要介護状態に陥ることなく自立した日常生活を送れるように、心身機能の維持向上や改善を目的としたサービスです。多種多様なサービスが用意されており、利用者の状態に応じて必要なサービスを選択できることが特徴です。
介護予防サービスでは、自宅への訪問・通所・短期入居により、リハビリテーションや介護を受けることができます。

地域密着型介護予防サービス

地域密着型介護予防サービスとは、居住する地域を離れることなく、居住地域の特性に応じて提供される介護予防サービスのことです。
同サービスには、「介護予防認知症対応型通所介護」「介護予防小規模多機能型居宅介護」「介護予防認知症対応型共同生活介護」の3つのサービスがあります。

介護予防支援

介護予防支援とは、介護予防サービスの利用を希望する方が、適切なサービスを選択して利用できるように、ケアプランの作成や事業所との調整などを行うことを指します。
介護予防支援は、地域包括支援センターのほか、指定を受けた居宅介護支援事業所のケアマネジャーも行えます。

要介護認定の申請方法

介護保険サービスの利用を希望する方は、原則として市区町村に要介護・要支援認定を申請します。

要介護認定とは、「どのような介護が」「どの程度必要であるか」を判定する制度のことで、要支援1~2・要介護1~5の合計7つの区分に分かれていることが特徴です。要介護度の段階によって、介護保険支給限度額や受けることができる介護保険サービスが異なります。

ここでは、要介護認定の申請方法と手順について解説します。

1.要介護認定の申請

介護保険サービスを希望する方は、まずは市区町村の窓口にて、要介護認定の申請を行います。申請にあたっては、介護保険被保険者証・健康保険証・申請書が必要となるため用意しておきましょう。
また、要介護認定は本人の事情で申請が難しい場合は、家族が代わりに申請することも可能です。

2.要介護認定の認定調査

申請後は、介護サービスの必要性と要介護度を判定するために、要介護認定の認定調査が行われます。
現在置かれている状況や環境から、本人の心身の状態について訪問調査が行われ、それを基に市町村から依頼を受けた主治医意見書が作成されます。その後、調査結果と意見書の情報を用いて、コンピュータを用いた一次判定が行われます。
二次判定では判定結果・認定調査・意見書を基に、介護認定審査会にて専門家が最終的な審査を行います。

3.要介護認定結果通知

介護認定審査会の審査結果により要介護度が認定されれば、申請から約30日程度で審査結果が通知されます。
審査結果の通知と同時に、介護保険被保険者証の代わりに介護保険サービスを受けるための介護保険資格者証が発行されます。

介護の際は「介護保険外サービス」も検討することがおすすめ!

介護保険サービスは、要介護・要支援認定やケアプランに基づき、対象となるサービス内容や利用条件が決まります。認定前の支援や、制度の対象外となる生活上の困りごとには、介護保険外サービスを併用する選択肢があります。

介護保険外サービスは、原則として利用者が費用を全額負担するサービスです。提供内容や利用時間は事業者ごとに異なるため、依頼したい支援、対応時間、料金、スタッフの資格や体制を確認して選びましょう。

イチロウは、東京・神奈川・千葉・埼玉・愛知・京都・兵庫・大阪を中心に、生活支援、付き添い、身体介護、看護を組み合わせて利用できる自由介護サービスを提供しています。介護保険の認定前でも相談でき、ケアコンシェルジュが本人の状態や家族の希望に応じて支援内容を設計します。

家事・生活支援から身体介護、看護までを同じサービス内で組み合わせたい場合や、夜間・長時間の支援が必要な場合は、イチロウへ相談できます。1回のみの利用から継続利用まで対応し、希望に応じて同じスタッフによる継続支援も調整できます。

まとめ

人は年齢を重ねると、いつ介護が必要となるか分かりません。要介護・要支援状態の方を家族が介護を行うことは難しく、介護保険制度が高齢化社会を迎えている日本にとって重要と言えます。

介護保険制度を適切に活用するためには、制度の概念や仕組みを理解しておくことが必須です。場合によっては介護保険外サービスの利用も視野に入れて、介護を必要とする方が適切なサポートを受けられる状況・環境を実現して下さい。

イチロウは介護保険では利用できない介護や家事サービスをお客様のご要望に合わせてご提供
監修者情報
天晴れ介護サービス総合教育研究所株式会社 代表取締役

京都大学経済学部卒業後、特別養護老人ホームに介護職として勤務。社会福祉法人、医療法人にて、生活相談員、グループホーム、居宅ケアマネジャー、有料老人ホーム、小規模多機能等の管理者、新規開設、法人本部の仕事に携わる。15年間の現場経験を経て、平成27年4月「介護現場をよくする研究・活動」を目的として独立。介護福祉士、介護支援専門員 執筆、研修講師、コンサルティング活動を行う。著書、雑誌連載多数(日総研出版、中央法規出版、ナツメ社など)。年間講演、コンサルティングは300回を超える。ブログ、facebookはほぼ毎日更新中。オンラインセミナー、YouTubeでの配信も行っている。 天晴れ介護サービス総合教育研究所オフィシャルサイト https://www.appare-kaigo.com/ 「天晴れ介護」で検索

榊原宏昌(さかきばらひろまさ)
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