介護にまつわるお役立ちコラム
老人ホームの実態は?1日の流れや食事、イベントなどを解説!
「老人ホームでの1日の流れについて知りたい!」
「老人ホームでの食事やお風呂、イベントに関する情報がほしい」
と老人ホームへの入居を検討している方やそのご家族の方は思っていませんか?本記事では、
- 老人ホームでの1日の流れ
- 老人ホームでの食事や生活は?
- 老人ホームでのお風呂は?
- 老人ホームではどんなイベントがある?
- 医療ケアの実態
について説明しています。入居前に老人ホームについて知っておきたい方向けの記事ですので、ぜひ参考にしてみてください。
一般的な老人ホームの1日の流れは以下の通りです。あくまで「目安の予定」なので、ぜひ参考にしてみてください。
6:00~7:00 起床
8:00 朝食・服薬
9:00~10:00 リハビリ・体操
11:00 入浴
12:00 昼食
13:00 レクリエーション
15:00 おやつ
18:00 夕食
21:00 就寝
6:00~7:00 起床
基本的に6時〜7時ごろに起床します。
8:00 朝食
食堂や居室など、施設によって食べる場所が異なります。
9:00~10:00 リハビリ・体操
入居者の状態に合わせてリハビリ(立つ・座る・歩く・話すなど)や体操を行います。
11:00 入浴
入居者ごとに入浴日が決められており、週に2~3回入ることになっています。
12:00 昼食
朝食と同様に食堂や居室などで昼食をとります。
13:00 レクリエーション
入居者の運動機能や認知機能の向上を図るため、レクリエーションが行われています。
例:囲碁、将棋、クイズ、ゲートボールなど
15:00 おやつ
咀嚼・嚥下しやすいおやつが用意されます。
18:00 夕食
朝食や昼食と同様に食堂や居室などで夕食をとります。
21:00 就寝
消灯時間が決められている施設が多いです。
次に食事生活において
「食べられるか心配」
「どのような食事が提供されるのだろうか?」
と思っていませんか?
老人ホームでは、老人ホームごとに工夫された食事が提供されており、入居者の病状に合わせた食事をとることができます。そこで、この章では老人ホームでの食事について詳しく解説していきます。
老人ホームでは、工夫されたバランスの良い食事が提供されています。そしてカロリーだけではなく、疾病(糖尿病や腎臓病など)に合わせた料理も提供されます。このように、入居者の病状に合った食事の提供をしてもらえるので安心です。
また老人ホームでは、季節の旬の食材を使用した食事が提供される場合もあります。四季の旬の食事を取り入れ、日々の暮らしに季節の変化を敏感に感じてもらうことを目的としている老人ホームが多いです。例えば、季節に合わせて、以下のような食事が提供されています。
春:チラシ寿司、ぼた餅
夏:そうめん、うなぎ料理
秋:栗ご飯、さんまの塩焼き、松茸
冬:年越しそば、おせち料理
以下のような食事は主に介護食と呼ばれています。
- 噛む力、飲み込む力を補ってくれる食事
- 柔らかく、飲み込みやすい食事
- 適度にとろみがついた、食べやすい食事
介護食は、噛む力や飲み込む力など低下した機能を補う食事です。筋力の低下により、食欲の低下や食べ物が気管に入ってしまう「誤嚥」を引き起こすことがあります。しかし介護食は、通常の食事が食べにくいと感じるようになった方でも安心して食事を楽しむことができます。例として、老人ホームではおかゆ、煮魚、豆腐、プリン、カットバナナ、すり下ろしのりんごなどのような介護食が食べられます。
買物は、売店や移動販売で行うことができます。老人ホームでは、売店を設置し、入居者や面会に来た家族が買い物できるようになっていることが多いです。また入居者の生活の質を向上させ、暮らしに楽しみやメリハリを感じてもらうために、移動販売が行われている老人ホームが増えています。売店や移動販売での買物は、実際に手にとって商品を選び、支払いの計算やお釣りの確認をするので、入居者のリハビリテーションにも繋がっています。
食事以外で次に気になるのは、入浴ではありませんか?
そして、
「入浴できるか心配」
「老人ホームでは、どのくらいの頻度で入浴できる?」
など入浴に関する疑問をお持ちではないでしょうか?そこで、この章では老人ホームにおける「お風呂の種類」や「入浴頻度」について紹介します。
老人ホームのお風呂には、大きく分けると以下の4つがあります。
- 一般浴
一般浴は、自立されている方や歩行ができる方向けの入浴方法です。
- 中間浴(リフト浴)
中間浴は、自力での歩行や自立が難しいが、座った姿勢が保てる方向けの入浴方法です。
- 機械浴
機械浴は、自力での歩行が困難な方や座った姿勢が保てない方向けの入浴方法です。そして、中間浴で使用されるリフトよりも大掛かりな入浴用の機械を使用します。機械浴は、「チェアー浴」と「ストレッチャー浴」の2種類に分けられます。
- チェアー欲
チェアー浴は、専用のイスと浴槽を使用した入浴方法
- ストレッチャー浴
ストレッチャー浴は、ストレッチャーに横になったまま入浴する方法
老人ホームでは、入浴または清拭(体を拭くこと)を週2回以上行う必要があるため、少なくとも週2回の入浴を実施しています。このように老人ホームでは、基本的に毎日入浴することは難しく、週2~3回のペースでお風呂に入ることが可能です。しかし老人ホームによっては、入浴回数を週3回以上としている施設も少なくありません。また、3回以上の入浴からは、追加料金が必要である施設も中にはあります。「毎日お風呂に入りたい方」や「週2~3回では、少ないと感じる方」は、老人ホームの入浴のシステムについて調べておくようにしましょう。
老人ホームでは、季節ごとにイベントが行われることが多いです。季節ごとのイベントは、入居者にとって楽しみができ、心待ちにしている方も少なくありません。そのため、年間を通じて楽しみができる点において、季節ごとのイベントが入居者から必要とされています。主な老人ホームでのイベントは以下の通りです。
1月 初詣、新年会
2月 節分、バレンタインデー
3月 ひな祭り、ホワイトデー
4月 お花見
5月 端午の節句
7月 七夕祭り
9月 敬老の日
10月 運動会
12月 クリスマス、年越し
そして、季節ごとにイベントを行うことで、
コミュニケーション能力の向上
脳を刺激して、活性化を図る
身体機能の維持や向上
の効果が期待できます。老人ホームで開催されているイベントは、心身の健康を促進するために役立っています。
医療行為の中でも、日常生活に必要な生活援助行為のことを「医療ケア」と呼んでいます。そして老人ホームでは、以下のような医療ケアが行われています。
- インスリン注射
- 人工呼吸器の管理
- 在宅酸素両方
- 中心静脈栄養
- スマートの貼り替え
- 喀痰(かくたん)吸引
- 経管栄養
- 服薬の介助
- 体温測定、血圧測定
- 湿布の貼り替え
医療ケアが必要な方が老人ホームを探す場合は、必要となる医療ケアの実施の有無や可能な時間帯を確認するようにしましょう。なぜなら、看護師でなければできない医療ケアがあり、時間帯によっては看護師が不在の場合があるからです。また、医療行為や医療ケアをどのような内容でどのくらいの頻度で行うかは施設によって様々です。必ず老人ホームの入居先を決める際は、施設の医療ケアの方針を確認しましょう。
本記事では、老人ホームの実態について紹介しました。改めて、老人ホームの実態をまとめると以下の通りです。
- 工夫されたバランスの良い食事がとれる
- 季節の旬の食材を使用した料理が食べられる
- 入浴は、週に2~3回程度
- 季節ごとにイベントが行われることがある
- 看護師でなければできない医療ケアがある
老人ホームによって、1日の流れや食生活、入浴の頻度は様々です。そのため、事前に入居予定の老人ホームでの対応を確認しておきましょう。