介護にまつわるお役立ちコラム

介護施設から在宅復帰するときの注意点は?メリットとデメリットを解説!

2022年01月04日

「施設介護から在宅介護になる際に注意するべきポイントは?」

「在宅で介護するメリット・デメリットは何?」

など、これから在宅介護を受ける方やそのご家族の方は思っていませんか?施設介護から在宅復帰する際は、環境も設備も変化し、不安や心配になる方は多いのではないでしょうか?

そこで本記事では、

  • 在宅復帰するときの注意点
  • 在宅介護のメリットとデメリット

について詳しく解説していきます。現在、介護施設から在宅復帰をする方や検討している方向けの記事です。ぜひ最後までご一読ください。

1在宅復帰するときの注意点

介護施設から在宅復帰する時は、ケアの体制が整っているかを確認しておくことが重要です。しかし、在宅でのケアの体制が十分に整わない場合や在宅での暮らしに不安を感じる方は以下のサービスを利用するようにしましょう。

  • 在宅介護サービス
  • ショートステイ

ここでは、まず在宅復帰後にケアの体制が整っていることの重要性について解説します。その後、在宅介護サービスとショートステイについて詳しく解説していきます。

ケアの体制ができているかが重要

介護施設を利用していた方が在宅介護を始める場合、ケアの体制ができているかの確認が重要です。介護施設で受けていたサービスや設備の利用ができなくなるため、在宅では家族や身内の方のケアが必要となります。また、住み慣れた自宅で家族や身内の方と暮らすことは、介護を受ける方にとって安心感を与えるでしょう。
しかし、仕事や子育て、家事などで忙しい方は、24時間かかりきりで介護ができるか不安という方も少なくありません。そのため、家族や身内の方からのケアが受けられない場合は、在宅介護サービスを利用することがおすすめです。このように介護施設から在宅へ住み始める場合には、ケアの体制を必ず決めておくようにしましょう。

在宅介護サービスをしっかりと理解しておく

在宅復帰後、家族や身内の方からのケアだけではなく、介護・医療サービスを受ける場合は、在宅介護サービスを理解しておきましょう。在宅介護サービスとしては、以下のような訪問系、通所系、宿泊系のサービスがあります。

  • 訪問型サービス:訪問介護・訪問看護・訪問入浴・訪問リハビリ
  • 通所型サービス:デイサービス・リハビリテーション・ショートステイ

在宅介護をする場合は、利用者の病状や介護の状況に合わせた介護サービスをケアマネジャーに相談することが重要です。また在宅での介護では、プロの力を借りた方が良い場合も少なからずあります。さらに日々の介護では、肉体的にも精神的にも目に見えない疲労が蓄積されています。そのため、在宅介護サービスへの理解を深め、プロの力を借りながら介護をしていくことも大切です。

ショートステイの活用も視野に入れておく

一時的に介護が不可能な場合や介護する家族の疲労を軽減したい場合は、ショートステイの利用が効果的です。そもそもショートステイとは、介護施設などに短期間だけ入居でき、生活全般の介助やリハビリテーションを受けることができます。そして、ショートステイで利用する主な施設は、「短期入所生活介護」「短期入所療養介護」の2種類です。

「短期入所生活介護」は、特別養護老人ホームや有料老人ホームなどの介護施設で、食事や入浴などの生活支援がメインで受けられます。

ところが、「短期入所療養介護」では、介護老人保健施設や病院などで、医療サービスが受けられます。そのため、日常的に医療サービスが必要な方でも安心して入居することが可能です。一時的に介護ができずに困っている方や介護を一休みしたい方は、ぜひ利用してみると良いでしょう。

2在宅復帰では在宅介護のメリットとデメリットを把握しておく

今後、自宅で生活をしていく場合は、在宅介護のメリットとデメリットを把握しておきましょう。

 

メリット

  • 介護の自由度が高い
  • 必要な介護サービスを選べる

デメリット

  • 介護する人の時間的拘束や精神的負担が大きい
  • もしもの事態に対応できない

在宅で介護を受けるメリットとしては、介護の自由度が高く、必要な介護サービスを自分自身で選択できるところです。一方で、介護する方の時間的拘束や精神的な負担が大きく、もしもの事態に対応することが難しいというデメリットがあります。ここでは、在宅介護のメリットとデメリットについて詳しく解説していきます。

介護の自由度が高い

介護施設では、介護サービスを決められた時間に受け、ある程度は規則正しい生活を送る必要があります。そのため、介護施設では「サービスが充実していて安心だけど、自由度が低い」と感じる方もいるでしょう。しかし住宅介護の場合、本人や介護をする家族や身内の方の予定によって、自由に介護を受けることが可能です。さらに、住み慣れた馴染みのある自宅で家族と過ごすことにより、自分らしい生活を送ることができるでしょう。
このように状況の変化に応じて、臨機応変な対応が取れるところが、在宅介護のメリットの1つと言えます。そして、時には訪問介護や施設介護の一部を利用することで、介護の負担を軽減することも可能です。また在宅では、設備や環境を自由に変えることができるため、本人や介護者が安心して生活できる住環境作りを心がけましょう。

必要な介護サービスを選べる

在宅介護では、日々の介護により「介護を受ける本人」も「介護をする家族や身内の方」も疲労を感じるでしょう。さらに介護を行っていれば、一時的に介護ができない場合やプロの力を借りたい場合も訪れるでしょう。そこで在宅介護では、必要に応じて介護サービスをプロに依頼することが可能です。
例えば、ホームヘルパーによる訪問介護や日帰りで施設を利用するデイサービスなどがあります。そして介護サービスの利用により、本人も介護者も負担が軽減されてリフレッシュすることができるでしょう。介護施設のように日々介護サービスを受けるのではなく、必要に応じて必要な分だけプロに依頼できるところが在宅介護のメリットです。

介護する人の時間的拘束・精神的負担が大きい

在宅介護では、介護を受ける本人も大変ですが、介護をする周囲の方も同様に大変です。在宅での介護は、介護に時間がかかり、精神的に負担を感じてしまう方が多いです。

病状によっては、一日中介護をする場合があり、時間的に余裕がなくてはなりません。また家族が介護をする場合は、人によって責任を感じてしまい精神的な負担がかかることもあります。結果的に、在宅介護を行っていると、介護する方が時間的にも精神的にも余裕を失ってしまうケースが多いです。そこで、部分的にショートステイやデイサービス、訪問介護の利用がおすすめです。
しかし夜間の介護はしなければならないこともあり、介護施設よりも間違いなく、時間的・精神的に負担がかかることが考えられます。そのため、介護を受ける本人だけではなく、介護をする側(多くは家族・親族)のケアも怠らないことが重要です。

もしもの事態に対応できない

在宅介護をしていく上で、家族や身内の方ではカバーできないような場面に直面することがあります。もしもの事態に介護施設の看護師や専門スタッフは対応できますが、どうしても経験のない素人ではそれなりに難しいです。そのため、介護を受ける本人に起こりうる「もしもの事態」に対応ができないのは、在宅介護のデメリットでしょう。

また病状が悪化した場合や認知症の症状が進行している場合は、周囲の方からのサポートが常に必要という状態になります。本人の病気の状態や周囲からの介護体制などを考慮して、どのように在宅で介護を受けていくか決めておくようにしましょう。

3まとめ

本記事では、

  • 在宅復帰するときの注意点
  • 在宅介護のメリットとデメリット

について解説しました。介護施設から在宅復帰をする場合は、必ず自宅でのケアの体制が整っているか確認しておくことが重要です。また在宅介護は施設介護と比べて、自由度が高く、住み慣れた自宅で生活できるが、家族や身内の方への負担をかけることも十分にあります。そのため、本人や周囲の方への負担を軽減するために、必要に応じて介護サービスやショートステイ、デイケアなどを利用してきましょう。

監修者情報
株式会社Social Code CDO
廣瀬哲司(作業療法士)
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