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2021年12月27日

養護老人ホームのサービス内容は?その特徴と費用を解説!

高齢者の中には、身体的には自立していても、経済的に困窮しており、生活がままならない方々がいます。援助してくれる家族も身近におらず、一人暮らしの限界がきているケースです。こういった高齢者を援助する施設として、「養護老人ホーム」があります。この記事では、養護老人ホームのサービス内容、その特徴と費用について、さらには、特別養護老人ホームとの違い、メリット・デメリットを説明します。これを読めば、養護老人ホームへの入所検討がしやすくなります。

養護老人ホームとは?

養護老人ホームは、一言で言ってしまえば「身体的には自立していても、経済的に困窮していて、援助者もおらず、生活がままならない高齢者が入所する施設」です。また、視覚あるいは聴覚に障害がある高齢者の入所する盲養護、聴養護老人ホームもあります。高齢者の生活援助が主な役割であり、問題が解決すれば、社会復帰を促す公的施設になっています。近年の傾向として、重症者、認知症、精神障害の高齢者の利用が増えています。全国に952施設あり、56,638人の入所が可能となっています。

社会復帰を促す施設

養護老人ホームは、基本的に高齢者の社会復帰を促す施設のため、一度入所しても、経済的な問題や、家族関係が改善すれば、退所を勧められます。最初から「終の棲家」として暮らせるわけではありません。

具体例をあげると以下のようになります。
Aさんは、商売をしている息子さんと同居していました。息子さんの商売がうまくいかなくなり、ストレスの為か、息子さんがAさんに暴力を奮うようになりました。Aさんは、自宅での生活は難しいと判断され、養護老人ホームに入所します。入所後は、職員の援助を受けながら、安心して暮らせるようになりました。その後、市の担当者が、Aさんと息子さんの関係を改善させ、Aさんは退所して、息子さんと一緒に暮らすようになりました。

サービスは日常生活の支援が中心

養護老人ホームは、日常生活の支援が中心の施設です。高齢者は、経済的問題あるいは家族の援助の欠落により、自分で生活するのが困難となった場合、養護老人ホームに入所して、支援を受けるようになります。

具体例をあげると以下のようになります。
Bさんは、自宅内の整理整頓や庭木の手入れができなくなりました。近所の人は、火事の発生や美観のことを気にして、近所付き合いもギクシャクしています。Bさんは、自宅での生活が難しいと判断され、養護老人ホームに入所し、職員の支援を受けて、暮らせるようになりました。また、Cさんは、認知症を患い、金銭管理がまったくできなくなり、養護老人ホームに入所し、職員に金銭管理してもらいながら暮らしています。

養護老人ホームと特別養護老人ホームの違い

養護老人ホームと特別養護老人ホーム(以後特養と略します)は名称が似ているため、同じような施設と思われがちですが、内容は大きく違っています。養護老人ホームは、身体的にはほぼ自立した高齢者対象であるのに対し、特養は要介護3以上で、ほぼ寝たきりの高齢者が対象です。そもそも、養護老人ホームは高齢者に経済的支援をおこないながら「養護」し、社会復帰を促すのが主な目的であり、特養は高齢者を「身体介護」するのが主な目的なのです。同じ公的施設ではありますが制度上、まったく違った老人ホームと言えます。
月々にかかる費用も異なり、養護老人ホームが0~14万円なのに対し、特養は8~13万円です。

養護老人ホームの費用

先ほども示した通り、養護老人ホームの費用は、初期費用は0で、毎月かかる費用が0~14万円と決められています。ただし、詳細は市区町村により多少異なります(ご検討の方は各市区町村に相談してください)。ここでは一例として、横浜市の養護老人ホームの費用を示します。
入所者費用の月額は対象収入により決められますが、対象収入とは、前年の収入から、租税、社会保険料、医療費などを控除した額のことです。対象収入により39段階に分けられ、額が決められます。対象収入が27万円以下のときは、費用はまったくかかりません。27万円を超えると、段階的に費用が掛かってきます。
例えば、50万円だと17500円、75万円だと37,500円、100万円だと51,800円、150万円だと81,100円になります。150万円以上の場合は、表のように特定式にしたがって計算し、最大140,000円の負担になります。

出典:「養護老人ホーム費用徴収基準月額(抜粋) – 横浜市(https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/fukushi-kaigo/koreisha-kaigo/shisetsu/shisetu-annai/list.files/0035_20180725.pdf)」

養護老人ホームの入所基準や対象者は?

養護老人ホームの入所は、市区町村が独自に、入所希望者ならびに生活環境をを審査して、入所の適否を決定します。入所基準は市区町村で多少違っており、全国的に統一されたものがありません。そのため、入所基準が不明瞭なところがあります。地域によって不平等が生じないように、厚生労働省は適時指導しています。

入所基準

養護老人ホームの入所基準は、環境及び経済的理由から、自宅での生活が困難となっているが、身体的には自立している65歳以上の高齢者であることです。

厚生労働省からは詳しい基準は示されておらず、市区町村が以下に示すような6ステップの手順を踏み、「審査・決定」しています。

  1. 希望者が市区町村の役所、居宅介護支援事業所、地域包括センターなどに入所相談する
  2. 希望者が相談内容をもとに、市区町村に申込する
  3.  市区町村は希望者の心身の状況、経済状態、家族等の援助状況を調査する
  4. 市区町村の調査結果をもとに、入所判定委員会が入所の適否を判定する
  5. 入所の適否判定結果をもとに、市区町村が希望者の入所を決定する
  6. 入所へ

ただし、以下に該当する場合、例外的に65歳以下でも入所できる場合があります。

  • 老衰が強く、救護施設の入所基準をみたしているが、救護施設に空きがない場合
  • 初老期認知症がみられる場合
  • 夫婦の一方が65歳以上で、もう片方が65歳以下だが、両者とも養護老人ホーム入所の基準を満たす場合

対象者

養護老人ホームの入所対象者は、前述の入所基準を満たす高齢者です。

具体的には次のようなケースが当てはまります。

  • 身寄りのない一人暮らし
  • 年金がなく無収入であり、経済的に困窮している
  • 家族等から虐待を受けているケース
  • ホームレス
  • 生活保護受給者
  • 認知症や精神障害がみられるケース
  • 賃貸住宅から立ち退きをうけて、住居がないケース

他にもいろいろなケースが考えられますが、こういった状況にありながら、他の老人ホーム等の施設の適応とならず、困っているケースが養護老人ホーム入所の対象者となります。つまり、経済的あるいは生活環境の問題があるにもかかわらず、他の施設入所ができずに困っている人にとって、養護老人ホームは最後の砦となるのです。

出典:「養護老人ホームについて – 厚生労働省(https://www.mhlw.go.jp/content/12201000/000656699.pdf)」

養護老人ホームのメリットとデメリット

養護老人ホームのメリットは、なんといっても経済的な支援を受けられることです。他の施設には入居できない人でも、条件を満たせば、養護老人ホームには入居でき、しかも他施設と比べると、費用が少なくてすみます。また、職員が常在しているため、非常時には助けてもらえます。ですから、比較的元気でも経済的に困っている高齢者は養護老人ホームの入所を検討したらよいでしょう。
一方、養護老人ホームのデメリットは、公的施設であるため審査が通らないと入所できないことです。地域によっては、入所のハードルが非常に高いことがあります。自分が困っているからと言っても、審査委員会が入所必要と判断しなければダメなのです。

また、一度入所できても、後日になって退所を迫られることもあります。
養護老人ホームは定員数が全国で56,638名と少なく、今後も増える兆しはありません。これが入所を困難としている原因の一つです。

まとめ

養護老人ホームのサービス内容、その特徴と費用を解説し、特養との違い、メリットとデメリットについても説明しました。養護老人ホームは、身体的には元気でも、一人暮らしで援助者もおらず、経済的に困窮している高齢者が対象の公的施設となります。しかし、定員数が少なく、入所の審査もきびしいという実態があるため、検討の際には速やかに市区町村に確認をしてください。さらに、メリット、デメリットをよく吟味し、入所するかどうか検討してください。

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