介護にまつわるお役立ちコラム

介護施設にはどんな種類がある?費用やサービス内容を解説!

公開日:2021年12月10日
更新日:2026年09月25日

「介護施設や老人ホームって、どんな種類があるの?」
「結局、何を基準に介護施設や老人ホームを選べばいいの?」
などと思っている方はいらっしゃいませんか?介護施設や老人ホームは全11種類あるため、入居先を決める際に迷う方も多いようです。そこで本記事では、介護施設・老人ホームの種類や入居条件、費用、探すポイントについて紹介します。

介護施設・老人ホームの種類一覧表

介護施設・老人ホームは、社会福祉法人や医療法人などが運営する公的施設と、株式会社などが運営する民間施設に大きく分けられます。以下では、要介護の人向けの施設と、自立して生活できる人も入居できる施設を紹介します。入居条件や受けられる支援は施設の種類によって異なるため、一覧表で確認してください。

要介護状態の方を対象とした施設

まずは要介護状態の方を対象とした公的施設、民間施設やその特徴を見ていきましょう。

<公的施設>
・特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設):通称 「特養」
入居条件は要介護3以上の方となるため、介護度の高い方から優先的に入居します。主に寝たきりの方や認知症の方などの介護度が高い方が多く、終身利用が可能です。また特別養護老人ホームは費用も安価で人気が高く、入居待ちが多い状況になっています。

・介護老人保健施設:通称「老健」
病院からの退院後、自宅での日常生活が困難な方が入居できる施設です。自宅で自立した日常生活を送ることを目的として、機能回復やリハビリなどを行います。また介護老人保健施設は原則3ヶ月ほどの短期入所で、3ヶ月ごとに退所判断が下されます。

・介護療養型医療施設:通称「療養」
医学的管理が必要である方を入居条件としている施設です。そして健康状態を回復させるため、医療的介護・リハビリなどのサービスが受けられます。このように医師や看護師、理学療法士がいて、医療的ケアが充実している点が特徴的です。

<民間施設>
・介護付き有料老人ホーム
介護が必要な65歳以上の方を対象としている施設です。介護付き有料老人ホームには、自立した方でも利用できる混合型の施設もあります。また施設数が多いため入居待ち期間が短く、費用の見通しが立てやすいです。

・住宅型有料老人ホーム
入居条件は自立〜要介護5までと幅広く、自宅に住んでいる感覚で利用できる施設です。そして食事、掃除、洗濯などの生活支援や安否確認などのサービスが受けられます。

・グループホーム:ここでは高齢者対象の「認知症対応型共同生活介護」を指す
グループホームには、それぞれ「認知症の高齢者」と「障がい者」を対象にした2つのものがあります。「認知症の高齢者」の対象グループホームを『認知症対応型共同生活介護』、障がい者を対象としたグループホームを「共同生活援助」といいます。ここでは原則高齢者対象の施設として、認知症と診断されている高齢者の方向けの「認知症対応型共同生活介護」のことを説明します。この施設は、施設がある市区町村の住民票を持つ方のみ入居できるようになっています。施設では、認知症の症状を緩和したり、遅らせたりするための取り組みが行われています。

自立状態の方を対象とした施設

次に自立状態の方を対象とした施設やその特徴を見ていきましょう。

<公的施設>

・軽費老人ホーム
家庭環境により、在宅での生活が困難な高齢者のための低料金施設です。軽費老人ホームは、食事を提供する「A型」、食事を提供しない「B型」、「ケアハウス」に区分されます。A型・B型は新設されていないため、地域によっては選択肢が限られます。また利用するためには
「夫婦のどちらか一方が60歳以上」
「(A型・B型の場合)身の回りの世話ができて年収34万円以下」
という条件を満たさなければなりません。

・ケアハウス
自立した高齢者向けの施設で、軽費老人ホームの一種です。さらにケアハウスには「一般型」と「介護型」に分かれています。「一般型」は、食事サービス、安否確認、生活相談サービスが提供されます。しかし、介護が必要になった場合は、外部のサービスを契約しなければなりません。「介護型」は、一般型のサービスに加えて、スタッフによる介護サービスが受けられます。

<民間施設>

・サービス付き高齢者向け住宅:通称「サ高住」
高齢者が暮らしやすいバリアフリー構造の住宅です。そして比較的新しい施設が多く、綺麗な住宅で安心・安全に暮らすことができます。また入居費用も他の有料老人ホームと比べて安く、入居一時金も不要な場合が多いです。

・健康型有料老人ホーム
健康的で介護の必要がない自立した高齢者向けの施設です。そのため、認知症が発症した場合や要介護状態になった場合は退去しなければなりません。また健康型有料老人ホームには、趣味やレクリエーションを楽しむ高齢者の方が多いです。

・シニア向け分譲マンション
高齢者を対象にしたバリアフリー構造の分譲マンションです。シニア向け分譲マンションは所有権を持つと、売却・譲渡・賃貸・相続が可能です。またマンション内にはジムや温泉、レストランなどが充実しているところもあります。ところが、他の施設とは環境が異なり、発生する費用はかなりかかります。

介護施設の種類ごとの入居条件と費用

介護施設・老人ホームの主な入居条件と費用の目安は、以下の通りです。費用は地域、居室、介護度、食費・光熱費、介護保険サービスの利用状況によって変わるため、個別の施設で確認してください。

<公的施設>

 

特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)

  • 入居条件:要介護3,4,5の方

  • 入居費用:0円

  • 月額費用:5万円〜30万円

介護老人保健施設

  • 入居条件:要介護1〜5の方

  • 入居費用:0円

  • 月額費用:10万円〜20万円

介護療養型医療施設

  • 入居条件:要介護1〜5の方

  • 入居費用:0円

  • 月額費用:10万円〜20万円

軽費老人ホーム

  • 入居条件:自立、要支援1,2、要介護1,2,3程度

  • 入居費用:0円〜数十万円

  • 月額費用:10万円〜30万円

ケアハウス

  • 入居条件:自立、要支援1,2、要介護1,2,3程度

  • 入居費用:数十万円〜数百万円

  • 月額費用:10万円〜30万円

<民間施設>

介護付き有料老人ホーム

  • 入居条件:自立、要支援1,2、要介護1〜5

  • 入居費用:0円〜数百万円

  • 月額費用:15万円〜35万円

住宅型有料老人ホーム

  • 入居条件:自立、要支援1,2、要介護1〜5

  • 入居費用:0円〜数百万円

  • 月額費用:15万円〜35万円

グループホーム(認知症対応型共同生活介護)

  • 入居条件:要支援2、要介護1〜5

  • 入居費用:0円〜数十万円

  • 月額費用:10万円〜30万円

サービス付き高齢者向け住宅

  • 入居条件:自立、要支援1,2、要介護1,2,3程度

  • 入居費用:0円〜数十万円

  • 月額費用:10万円〜30万円

健康型有料老人ホーム

  • 入居条件:自立

  • 入居費用:0円〜数千万円

  • 月額費用:10万円〜50万円

シニア向け分譲マンション

  • 入居条件:自立、要支援1,2、要介護1〜5

  • 入居費用:数千万円〜数億円

  • 月額費用:10万円〜30万円

介護施設を探すときのポイント

介護施設の入居先を探す際は、「サービス内容・費用・特徴」の3点を基準にすると候補を比較しやすくなります。本人に必要な介護・看護の内容、月額費用や入居一時金の予算、立地や居室などの条件を、それぞれ「譲れない条件」と「希望条件」に分けて整理しましょう。ここでは、介護施設を選ぶ際に確認したい「サービス内容・費用・特徴」の3つのポイントを解説します。

①サービス内容で探す

介護施設や老人ホームの主なサービス内容は以下の通りです。

  • 食事サービス

  • 生活支援サービス(掃除、洗濯、買い物など)

  • 身体介護サービス(入浴、排泄など)

  • 看取り介護サービス

  • リハビリテーション・医療的ケア

介護施設によって、提供するサービスや対応範囲は異なり、一部のサービスに対応していない場合もあります。介護施設を選ぶ際には、
「今の自分はどのようなサービスが必要か?」
「介護施設で介護サービスを受けるべきか?」
など受けられるサービスについて事前に考えておくと、施設選択がスムーズに進むでしょう。

②費用で探す

老人ホーム・介護施設の費用は、公的施設か民間施設かに加え、介護度、居室の種類、必要なサービスによって異なります。入居費用と月額費用に分けて、公的施設と民間施設の傾向を確認しましょう。

<公的施設>
月額費用が安い
入居費用なしの場合がある(多くても数十万円〜数百万円程度)

<民間施設>
月額費用が高い
入居費用が数十万円〜数千万する場合がある

以上のように、施設を運営する団体や受けるサービス内容によって費用の変動があります。そのため、施設を選ぶ際には、
「どのくらい入居費用や月額費用を使うことができるか?」
「入居期間は約3年を予定しているから、500万円ほど必要である」
など、より具体的な費用の上限や資金計画をしておくと決めやすくなるでしょう。

③特徴で探す

介護施設を選ぶ際は、設備や共有スペース、食事サービス、施設の雰囲気、周辺環境を確認しましょう。あわせて、本人に必要な生活支援、身体介護、看護、見守りなどを施設内のサービスとして受けられるのか、外部サービスとの契約が必要なのかも確認します。施設ごとの特徴と必要な支援への対応を比べると、候補を絞り込みやすくなります。またパンフレットやホームページなどの情報では、施設の雰囲気や住環境は分からないこともあるので、可能であれば施設見学に行きましょう。複数の施設を見学しておくことで、各々の特徴も明確になり、生活のイメージが付きやすくなります。

まとめ

本記事では、介護施設の種類・入居条件と費用・探すときのポイントについて紹介しました。改めて重要事項をまとめると以下の通りです。

  • 全11種類

  • 公的施設と民間施設に分けられる

  • 施設ごとに入居条件や費用が異なる

  • 「サービス内容・費用・特徴」をもとに探す

施設を選ぶ際は、本人の介護度や必要な支援、費用、立地に加え、家族が支援できる範囲も確認しましょう。見学や相談を通じて生活の希望に合う施設を比較することが大切です。

監修者情報
株式会社Social Code CDO

2009年大学卒業後回復期リハビリテーション病院に就職後、急性期病院にて専門外来の企画開設に従事。
2016年在宅の支援を行う医療法人に転職後、数年間赤字経営のホームの立て直し、リブランディングを行い、事業統括・社内制度等処遇の改善に携わる。
現在はケアに係るデータを取り扱うベンチャー企業にて事業企画・運営を行う。
著書:医療機関・介護施設のリハビリ部門管理者のための実践テキスト 部門管理に必要な7つの手法(第2版)・他

廣瀬哲司(作業療法士)
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