介護にまつわるお役立ちコラム

高齢者が日常生活で困っていることとは|解決方法と支援サービスを紹介

2024年07月23日

高齢者が日常生活で直面する問題は多岐にわたります。たとえば、病気や認知症への不安、介護の備え、コミュニケーションの減少などです。このような問題は高齢者の生活の質を低下させ、孤立感を強める原因となります。

 

この記事では、高齢者が抱える困難に対する具体的な解決方法と、利用できる支援サービスについて紹介します。これを読んで、日常生活で困っている高齢者をサポートし、より安心して過ごせる環境を整えるためのヒントを得てください。

 

1日常生活において高齢者が困っていることと対策方法

高齢者は日常生活において、以下のような困りごとを抱えることが多いです。

  • 料理
  • 食欲・摂食嚥下機能の低下
  • ごみ出し
  • 階段の上り下り
  • 目の疲れ、視力の低下
  • 社会からの孤立

これらの困りごとは、加齢に伴う身体機能の低下や社会的な変化により生じます。具体的な困りごととその対策を以下に示します。

料理

料理が高齢者の困りごとになる理由として、体力の低下や調理動作の難しさが挙げられます。長時間の立位保持や、重い調理器具を扱うことが難しくなるためです。放置すると栄養不足や食事の質低下を招きます。対策としては、簡単に調理できる食材や配食サービスの利用が有効です。

 

■料理に対する困りごとの対策例

  • 簡単に調理できる食材を使う
  • 配食サービスを利用する
  • 家族や介護サービスに依頼する
食欲・摂食嚥下機能の低下

高齢者は食欲や摂食嚥下機能の低下により、食事が困難になり、栄養不足や誤嚥性肺炎のリスクを高めます。対策としては、栄養補助食品の利用や嚥下リハビリテーションが有効です。

 

■食欲・摂食嚥下機能の低下に対する困りごとの対策例

  • 栄養補助食品を取り入れる
  • 嚥下リハビリテーションを行う
  • 食事の際の姿勢を工夫する
ごみ出し

ごみ出しは、高齢者にとって重労働であり、特に生ごみや重いごみの運搬が困難です。放置すると、住環境の悪化や衛生問題を引き起こします。対策としては、地域のごみ出し支援サービスや家族の協力を得ることが重要です。

 

■ごみ出しに対する困りごとの対策例

  • 地域のごみ出し支援サービスを利用する
  • ゴミ出し用の台車を使用する
  • 家族や近隣住民の協力を得る
階段の上り下り

階段の上り下りは、高齢者にとって大きな負担です。筋力やバランス感覚の低下により、転倒のリスクが高まります。対策としては、手すりの設置やエレベーターの利用が考えられます。

 

■階段の上り下りに対する困りごとの対策例

  • 手すりを設置する
  • 階段昇降機を導入する
  • 一階での生活を検討する
目の疲れ、視力の低下

高齢者は目の疲れや視力の低下に悩むことが多いです。生活の質を低下させる原因になるため、定期的な眼科検診や適切な照明の使用が有効です。

 

■目の疲れ、視力の低下に対する困りごとの対策例

  • 定期的な眼科検診を受ける
  • ルーペや老眼鏡を使用する
  • 適切な照明を使用する
社会からの孤立

高齢者は社会的な孤立感に悩むことが多いです。孤立は精神的な健康に悪影響を及ぼします。対策としては、地域のコミュニティ活動やデイサービスの利用が有効です。

 

■社会からの孤立に対する困りごとの対策例

  • 地域のコミュニティ活動に参加する
  • デイサービスを利用する
  • 定期的に家族や友人と連絡を取る
2高齢者になると困りごとが増える理由

高齢者になると、日常生活で困りごとが増える理由は、主に身体機能の低下と認知機能の低下にあります。さまざまな日常活動を難しくし、生活の質を低下させる要因となります。

身体機能の低下

身体機能とは、日常生活を送るために必要な基本的な身体の動きや能力を指します。身体機能は筋力、柔軟性、バランス感覚などが含まれます。

 

身体機能が低下すると、転倒による骨折や関節の痛み、日常動作の困難さが増します。特に、階段の上り下りや重いものを持ち上げる動作が難しくなります 。

 

特に意識したい筋肉は、脚の筋肉(大腿四頭筋、ハムストリングス)です。歩行や立ち上がりなどの基本的な動作に重要だからです。

 

【対策の具体例】

  • 1日10分の昇降運動: 簡単なステップ運動を毎日続けることで、脚の筋力を維持できます。
  • 散歩やウォーキング: 日常的に歩くことで、全身の筋力とバランス感覚を鍛えます。
認知機能の低下

認知機能とは、思考や記憶、判断力など、日常生活を送る上で必要な知的能力を指します。

 

認知機能の低下は、50〜60歳頃から始まり、年齢とともに進行します。

 

認知機能が低下すると、物忘れや判断力の低下、さらには認知症の発症リスクが高まります。認知症を発症すると、日常生活における自立が困難になる場合があります 。

 

【対策の具体例】

  • ナンプレやクロスワードパズル: 脳を刺激することで、認知機能の維持に役立ちます。
  • 楽器の演奏: 手先の動きと脳の連携を促進するため、認知機能の低下を防ぐ効果があります。

これらの対策を日常生活に取り入れることで、高齢者の困りごとを軽減し、より安心して暮らせる環境を整えられます。

 

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3高齢者の困りごとに使える支援サービス

高齢者が日常生活で直面する困りごとに対しては、さまざまな支援サービスが利用できます。サービスを活用すると、生活の質を向上させ、安心して過ごせるでしょう。以下に、具体的な支援サービスを紹介します。

  • 家事代行サービス
  • 宅食サービス
  • 介護保険サービス
  • 介護保険適用外サービス

それぞれについて解説します。

家事代行サービス

家事代行サービスは、日常の家事をサポートするサービスです。掃除、洗濯、料理など、家事全般を代行します。利用者は高齢者やその家族で、費用は1時間あたり数千円が目安です。

 

宅食サービス

宅食サービスは、食事の準備が難しい高齢者に対して、バランスの取れた食事を自宅まで届けるサービスです。利用者は高齢者全般で、1食あたり数百円から利用可能です。

介護保険サービス

介護保険サービスは、要支援・要介護認定を受けた高齢者が利用できるサービスで、訪問介護、通所介護、施設介護などが含まれます。費用の一部は保険でカバーされます。

介護保険適用外サービス

介護保険適用外サービスとは、介護保険制度では対応できない、または制度の枠を超えたニーズに応えるために提供される民間のサービスです。

 

下記のようなサービスを受けられます。

  • 24時間365日の柔軟な介護サービス
  • 長時間の見守りや付き添い
  • 通院や外出の付き添い
  • 入院中の付き添い介護
  • 家事全般のサポート
  • 認知症の方への専門的なケア

介護保険適用外サービスは、要介護認定の有無に関わらず利用できます。以下のような方々に適しています。

 

  • 介護保険サービスだけでは不十分な方
  • 要介護認定を受けていない方
  • 柔軟で質の高い介護サービスを求める方

介護保険適用外サービスは全額自己負担となります。料金は提供する事業者によって異なります。

 

介護保険適用外サービス事業者のイチロウは、高品質なオーダーメイド介護サービスを提供しています。

 

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4まとめ

高齢者の日常生活における困りごとを理解し、適切な対策や支援サービスを活用することが重要です。身体機能や認知機能の低下に伴い増加する困難に対し、家事代行サービスや宅食サービス、介護保険サービス、介護保険適用外サービスなどを上手に利用することで、高齢者の生活の質を向上させることが可能です。

 

これらのサービスを活用し、個々のニーズに合わせた支援を受けることで、高齢者とその家族は安心して日常生活を送ることができるでしょう。

監修者情報

2007年に介護系専門学校を卒業後、介護付き有料老人ホームに就職。

その後、慢性期病院の療養病床・2つの介護付き有料老人ホームに転職しながら介護士として現場業務に約6年間従事。

介護支援専門員資格取得後、新規開設の地域密着型老人福祉施設に転職し、施設ケアマネジャーとして入居者のケアマネジメント業務を行う。

2016年から居宅介護支援事業所へ転職。現在に至るまで、在宅で生活する要支援・要介護者のケアマネジメントに携わる。

川崎翔太(介護支援専門員)
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