介護にまつわるお役立ちコラム

これで安心!一人暮らしの親を心配する方ができる対策をすべてご紹介

これで安心!一人暮らしの親を心配する方ができる対策をすべてご紹介
公開日:2024年07月05日
更新日:2026年09月07日

離れて暮らす親が一人暮らしを続けられるか心配なときは、親の希望と、食事・服薬・通院・転倒・家事・緊急時の連絡体制を確認することが大切です。この記事では、家族が確認するポイントと、見守り、介護保険サービス、地域の支援、民間サービスを組み合わせる対策を解説します。親が現在一人暮らしをしている場合にも、将来に備えたい場合にも、生活状況に合う準備を進められます。

一人暮らしをする高齢者の現状

高齢化が進む日本では、一人暮らしをする高齢者の数が増加しています。総務省の調査によると、2015年時点で65歳以上の一人暮らしの高齢者は約600万人であり、2030年には約800万人に達すると予測されています。一人暮らしを選択する理由は様々ですが、配偶者との死別、子どもとの同居を望まない、住み慣れた地域で暮らしたいなどが挙げられます。

 

しかし、一人暮らしをする高齢者は、家族の支援を受けにくいため、生活上の様々な問題に直面する可能性があります。たとえば、けがや病気をした際の対応、食事の準備、社会とのつながりを保つことが難しくなる場合があります。一人暮らしの親を持つ家族は、親の生活状況を確認し、食事、服薬、通院、住まいの安全などで困りごとがあれば、必要な支援につなげることが重要です。

一人暮らしの親に対する心配や悩み

一人暮らしの親に対する心配や悩み

離れて暮らす親については、健康、安全、日常生活の状況を定期的に確認することが大切です。まずは、けがや病気、服薬、食事、孤独、認知機能、犯罪や火のリスク、近隣との関係に気になる変化がないか確認しましょう。

  • けがや病気になっていないか

  • 薬を正しく飲めているか

  • 栄養不足になっていないか

  • 一人の寂しさを感じていないか

  • 認知症を発症していないか

  • 犯罪被害に遭っていないか

  • 火の管理はできているのか

  • ご近所トラブルになっていないか

けがや病気になっていないか

一人暮らしの親がけがをしたり、病気になったりした場合、すぐに駆けつけることが難しいことがあります。とくに、重篤な病気やけがの場合、適切な治療を受けられないのが心配です。

 

脳卒中や心筋梗塞などは早期の治療が重要です。一人暮らしでは異変やけがの発見が遅れ、自力で医療機関を受診できない場合があります。緊急時の連絡先や受診方法を、本人と家族であらかじめ確認しておきましょう。

薬を正しく飲めているか

一人暮らしの親が薬を正しく飲めているかどうかも心配です。加齢とともに、服用する薬の種類や量が増えた場合、飲み忘れや誤った飲み方をしていると、健康に影響を及ぼすかもしれません。

 

血圧の薬などを飲み忘れたり、自己判断で飲み方を変えたりすると、血圧などの状態を適切に管理できなくなるおそれがあります。複数の薬を服用している場合は、飲み合わせや重複によって副作用が起こることもあります。家族は定期的に薬の残りや服薬記録を確認し、飲み忘れが続く、飲み方が分からないといった場合は、処方した医師や薬剤師に相談しましょう。

栄養不足になっていないか

高齢になると、買い物や調理がスムーズにできなくなり、食事の質の低下や、栄養の偏りが心配です。たとえば、主食の炭水化物ばかりを摂取し、野菜や果物、たんぱく質が不足するケースです。栄養不足が続くと、体力や免疫力が低下し、病気にかかりやすくなります。

 

低栄養は認知機能の低下と関連することがあるため、食事量や食べている品目、体重の変化を定期的に確認しましょう。食事宅配の利用に加え、買い物や調理、食事中の見守りが必要かを確認し、本人の状況に合う支援を組み合わせることが大切です。

一人の寂しさを感じていないか

一人暮らしの親は、社会的なつながりを失うと、寂しさを感じることがあります。とくに、配偶者を亡くした後は、孤独感が強くなります。孤独感は、日々の気分や過ごし方に影響することがあります。定期的に電話や訪問をし、会話量、食事、外出への意欲に変化がないかを聞いて、親が寂しさを感じていないか確認しましょう。

 

また、親が趣味や楽しみを持てるように支援することも重要です。例えば、近所のサークルや老人クラブへの参加を勧めたり、家族との交流の機会を増やしたりすれば、社会的なつながりを維持できます。

認知症を発症していないか

一人で生活していると、認知症を発症しても、周囲の人に気づかれにくいケースがあります。認知症は、早期発見・早期治療が重要ですが、一人暮らしの場合、認知症の兆候に気づくのが難しくなります。物忘れが増えたり、同じことを何度も聞いたりするようになっても、一緒に生活していない家族は、気づかないかもしれません。

 

金銭管理や服薬管理の変化は、認知機能の低下によって一人暮らしの継続に影響することがあります。支払い忘れや服薬の飲み残しなど、これまでと違う様子が続くときは、本人の意思を確認したうえで医療機関や地域包括支援センターに相談しましょう。

犯罪被害に遭っていないか

一人暮らしの親は、電話や訪問、メールなどをきっかけに、特殊詐欺の被害に遭うことがあります。代表的な手口は、以下のとおりです。

  • オレオレ詐欺:親族を装い、お金を要求する

  • 預貯金詐欺:銀行員を装い、預貯金を引き出させる

  • 還付金詐欺:税金の還付金があると偽り、ATMで操作させる

  • 架空料金請求詐欺:架空の料金を請求し、お金を支払わせる

年齢だけで判断せず、親の生活状況や最近の様子を踏まえて被害の有無を確認しましょう。定期的な連絡では、不審な電話や訪問、ATMでの手続き、知らない相手への送金がなかったかを具体的に聞き、詐欺の手口と対策を共有します。

火の管理はできているのか

加齢や認知機能の変化によって、火の管理が難しくなることがあります。コンロやストーブの消し忘れがないかを確認し、火の不始末による火災を防ぐ対策を考えましょう。

 

一人暮らしの親の火の管理状況を確認し、必要に応じて火災報知器や消火器の設置も重要です。また、ガスコンロを使わずに、IHコンロの使用も検討しましょう。

ご近所トラブルになっていないか

認知症の症状や生活上の困りごとによって、近隣との行き違いが起きる場合があります。たとえば、被害的な訴えから隣人に強い口調で接したり、外出中に道に迷って近隣の方に保護されたりするケースがあります。

 

ご近所トラブルは、親の生活の質を低下させるだけでなく、孤立も招くため、注意が必要です。一人暮らしの親の様子を近隣の方に確認し、気になる変化があれば、自治会や地域包括支援センター、自治体の相談窓口に相談しましょう。

一人暮らしの親を心配する方ができる対策

一人暮らしの親を心配する方は、本人の希望と生活上の困りごとを確認したうえで、連絡方法や周囲の支援体制を整えましょう。

  • 一人暮らしに対する親の要望を聞く

  • 定期的に電話やSNSで連絡する

  • 安心・安全に暮らすため実家の環境を整える

  • 親族やご近所の方に協力を仰ぐ

  • デイサービスを利用する

  • 食事宅配サービスを利用し家事の負担を減らす

一人暮らしに対する親の要望を聞く

一人暮らしの親を支援する際は、まず、親の要望を聞くことが重要です。一人暮らしを続けたいのか、家族と暮らしたいのか、施設での生活を希望するのかなど、親の気持ちをよく聴き、意向を尊重するのがもっとも大切です。一人暮らしを続けたい場合は、買い物や通院などで困っていること、緊急時に誰へ連絡するかを親と確認し、必要な支援を具体的に整理します。

 

確認する項目には、買い物・掃除・調理などの生活支援、服薬の確認、通院の付き添い、緊急時の連絡先が含まれます。親の要望を聞いたうえで必要な支援を組み合わせることで、生活の質を保ちながら一人暮らしを続けられる可能性があります。

定期的に電話やSNSで連絡する

一人暮らしの親と定期的に連絡を取ることで、親の変化に気づきやすくなります。電話やSNSで毎日、または数日に1回、親の状況を確認しましょう。日々の体調の変化、生活上の困りごと、食事や服薬の状況を確認します。親の話をよく聞き、孤独感を和らげることも重要です。

 

ただし、連絡の頻度や方法は、親の希望に合わせて調整しましょう。毎日の連絡が負担になる場合は、週に1回程度の連絡にするなど、状況に合わせた対応が必要です。

安心・安全に暮らすため実家の環境を整える

一人暮らしの親が安心・安全に暮らすためには、実家の環境を整えることが重要です。たとえば、手すりの設置、段差の解消、滑り止めマットの使用は、転倒のリスクを減らすのに役立ちます。また、火災報知器や消火器を設置し、IHコンロを使用すると、火災のリスクを減らすのに役立ちます。緊急時の連絡先を分かりやすく表示しておくと、いざという時に役立ちます。

 

見守りサービスの活用も効果的です。たとえば、ドアの開閉センサーや人感センサーを設置し、親の動きの確認も可能です。異常があった場合は、家族や警備会社に連絡が入る仕組みもあります。また、GPSを利用した見守りサービスもあり、親の外出先を確認できます。見守りサービスを利用すると、離れて暮らす家族も日常の異変に気づきやすくなり、状況確認にかかる負担を減らせます。

親族やご近所の方に協力を仰ぐ

一人暮らしの親を支援するには、親族やご近所の方の協力が不可欠です。とくに、近くに住む親族がいる場合は、定期的に親の様子を見てもらえると安心です。また、ご近所の方にも、異変があった場合の連絡を依頼しておくとよいでしょう。ただし、過度な負担にならないよう、協力の内容や頻度は調整するのが重要です。

 

毎日の訪問が難しい場合でも、週に1回程度の訪問やごみ出しの手伝いなど、無理のない範囲で協力を依頼できます。依頼する際は、協力してほしい内容、頻度、緊急時の連絡先をあらかじめ共有しましょう。

デイサービスを利用する

デイサービスを利用すると、一人暮らしの親が外出する機会を得られ、心身の健康の維持につながります。デイサービスでは、レクリエーションや体操、入浴などのサービスが提供されます。

 

また、他の利用者との交流は、社会的なつながりを保つ機会になります。定期的に利用することで、一人暮らしの親の生活に外出や活動の予定をつくれます。介護保険を使ってデイサービスを利用するには、親の同意を得たうえで、要支援・要介護認定を受ける必要があります。親の希望を聞き、見学や体験利用を通じて、利用を検討しましょう。

 

地域包括支援センターやケアマネジャーに相談しながら、利用条件や料金などを確認し、親の状況に合ったサービスを選ぶのが重要です。

食事宅配サービスを利用し家事の負担を減らす

一人暮らしの親の食事の準備は、大きな負担になる場合があります。とくに、買い物や調理が難しく、栄養バランスの崩れが心配な場合は、食事宅配サービスの利用を検討しましょう。食事宅配サービスでは、バランスの取れた食事が自宅に届けられるため、親の食事の質を保ちつつ、家事の負担も減らせるでしょう。

 

食事宅配サービスには、安否確認の機能もあります。手渡しで配達するサービスでは、配達時に親の様子を確認する見守りを受けられる場合があります。異変時の連絡方法や連絡先はサービスごとに異なるため、利用前に確認しましょう。食事宅配サービスを利用すれば、親の栄養状態を改善しつつ、安全の確保にもつながるでしょう。

一人暮らしの親と同居して面倒を見る際のポイント

一人暮らしの親と同居することは、親の安全を見守りやすくする選択肢の一つです。

同居のメリットは、以下の点です。

  • 親の体調の変化に気づきやすく、緊急時の対応ができる

  • 家事や身の回りの世話を直接行える

  • 親との会話が増え、孤独感を和られる

一方で、同居には以下のデメリットもあります。

  • プライバシーが保ちにくくなる

  • 世代間のライフスタイルの違いから、ストレスが生じる

  • 仕事と介護の両立が難しい場合がある

親と同居する際は、メリットとデメリットを考慮し、家族全員での話し合いが重要です。また、同居する際は、お互いのプライバシーを尊重し、役割分担を明確にすることが大切です。介護の負担が大きい場合は、介護保険サービス、訪問看護、生活支援などを組み合わせ、外部の支援を検討しましょう。

一人暮らしの親と同居を検討する際の注意点

一人暮らしの親と同居を検討する際は、以下の点に注意しましょう。

  • お互いにとってストレスにならないよう、コミュニケーションを密に取る

  • 親の自立性を尊重し、過度な援助は控える

  • 同居前に、生活のルールや役割分担を話し合っておく

  • 介護の負担が大きくなった場合の対応策を考えておく

親が自立している場合は、掃除や洗濯など本人が安全にできることは、できる限り本人に任せます。必要以上に手を出すと、本人ができる活動の機会を減らすことがあります。身体状況、認知機能、転倒リスクを確認し、必要な場面で支援する範囲を家族で決めましょう。

 

同居前に、生活費、家事の分担、外出や来客、就寝時間、介護が必要になった場合の役割を話し合いましょう。同居後も、困っていることや支援の範囲を定期的に家族で確認します。介護の負担が増えたときは、家族だけで抱え込まず、介護保険サービスや地域の相談窓口など外部の支援も検討しましょう。

親の一人暮らしサポートをはじめる目安

親の一人暮らしのサポートを検討する時期は、年齢だけでは決められません。健康状態や日々の生活で困っていること、本人の希望をもとに、必要な支援を考えます。

 

ただし、年齢だけでサポートの必要性を判断するのは適切ではありません。親の健康状態や生活状況によって、サポートの必要性は異なります。

 

持病や認知機能の変化によって日常生活に支障が出ている場合は、年齢にかかわらずサポートを検討します。健康状態が安定し、日常生活を無理なく送れている場合でも、状況の変化を定期的に確認しましょう。

 

親の一人暮らしを支える前に、健康状態に加えて、服薬、食事、買い物、掃除、通院、緊急時の連絡方法を本人と確認しましょう。本人の意向を尊重して支援内容と頻度を決め、状態や生活の変化に合わせて定期的に見直します。

一人暮らしの親が心配な方へ

一人暮らしの親が心配な方へ

イチロウは、一人暮らしの親の生活支援、見守り、通院付き添い、身体介護、看護を組み合わせて利用できる自由介護サービスです。イチロウでは、ケアコンシェルジュへの相談をもとに、生活支援、見守り、付き添い、身体介護、看護を一つの支援として組み合わせます。

  • 買い物代行サービス:日用品や食材の買い物を代行する

  • 家事代行サービス:掃除や洗濯、料理など、家事全般を代行する移動支援サービス:通院や外出の際の移動の支援を行う

  • 見守りサービス:定期的な訪問や電話連絡により、高齢者の安否確認をする

介護保険サービスで利用できる支援内容や時間は、ケアプランや支給限度額などによって異なります。本人の希望や生活状況に応じて、介護保険サービスや訪問看護などとイチロウを組み合わせることもできます。

 

イチロウでは、本人の状態や家族の事情に合わせて、訪問の頻度、見守り、買い物や調理、通院付き添い、身体介護、看護を組み合わせて支援内容を設計します。たとえば、通院付き添いの前後に着替えや排泄の介助が必要な場合も、一つの支援として相談できます。

 

一人暮らしの親がいる方は、以下のような場合に、イチロウのサービスをおすすめします。

  • 親の健康状態が不安定で、定期的な見守りが必要なとき

  • 親が家事に困難を感じており、家事代行サービスが必要なとき

  • 親の通院や外出に付き添いが必要なとき

料金は1時間あたり3,190円です。一般的な家政婦サービスは2500円程度ですが、専門知識を持った介護士が家事代行や見守りだけでなく身体介護も行えるため、いざというときも安心な高齢者支援サービスとなっています。

まとめ

高齢化に伴い、一人暮らしをする高齢者が増加しています。一人暮らしの親を持つ家族は、けがや病気、薬の管理、栄養不足、寂しさ、認知症、犯罪被害、火の管理、近所トラブルなど、様々な心配や悩みを抱えています。

 

これらの悩みに対して、親の要望を聞きながら定期的に連絡を取り、状況を把握しましょう。実家の環境を整え、食事宅配サービスやデイサービスの利用を検討しましょう。さらに、親族や近隣の人の協力も得ながら、見守り体制を整えることも選択肢です。

 

一人暮らしの親と同居する場合は、本人の希望を確認しながら、生活動作や家事で必要な支援を一緒に決めましょう。親の自立を尊重しつつ、家族だけで抱え込めない負担は外部の支援につなげることも大切です。一人暮らしの支援を検討する時期は年齢で一律に決めず、親の健康状態、日常生活で困っていること、家族が支援できる状況、本人の希望を確認して判断しましょう。親御さんの状況に合わせた適切な支援を行うことで、住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けられるようサポートしていきましょう。

監修者情報

1990年看護師資格取得、同年総合病院の脳神経内科・リハビリテーション科に就職。

ライフスタイル(結婚・出産・育児など)に合わせながら、30年以上看護業務に従事。

主な経歴は、訪問看護・施設看護師・クリニック勤務など。

2003年介護支援専門員資格取得

2022年に個人ブログ開始、2023年から医療ライターとして活動中。

得意ジャンルは、老年看護・認知症・介護保険・アンチエイジング

田代文恵(看護師)
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