介護にまつわるお役立ちコラム

介護保険における通院介助のサービス内容や利用料金について解説

介護保険における通院介助のサービス内容や利用料金について解説
公開日:2024年07月05日
更新日:2026年05月31日

高齢者の通院を支える重要なサービスである「通院介助」。

介護保険が適用される通院介助サービスは、どのような内容で、誰が利用できるのでしょうか。

また、利用料金の計算方法も気になるところです。

この記事では、通院介助のサービス内容や利用条件、費用について詳しく解説します。

介護保険の枠外で利用できる病院付き添いサービスについても紹介しますので、ご家族の通院サポートを検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

介護保険における通院介助とは

介護保険における通院介助とは

通院介助とは、病院にひとりで通うことが難しい高齢者を支援するサービスです。

介護保険が適用される「訪問介護」のひとつとして位置付けられています。

具体的には、専門資格を持った訪問介護員(ホームヘルパー)が、自宅から病院までの移動をサポートします。

主に一人暮らしの方や、家族が仕事などで付き添えない方向けのサービスです。

なお、通院介助には障害福祉サービスによるものもありますが、ここでは「介護保険」の通院介助に絞って解説します。

障害福祉サービスは主に障害者手帳をお持ちの方が対象となる点が、介護保険とは異なります。

通院介助のサービス内容と範囲

通院介助には、自宅から病院までの単なる移動だけでなく、以下のようなサービスが含まれます。

  • 通院前の準備(着替えや持ち物の確認など)

  • 自宅から病院までの移動支援(公共交通機関やタクシーの乗降介助など)

  • 受診の手続き

原則として「自宅と病院間の移動」のみが対象であり、外出先からの通院には利用できません。

また、要と判断され、ケアプランに通院介助が追加された方院内での移動介助は原則として対象外です。

これは院内の対応は医療機関側の役割という考えに基づいています。

ただし、病院側での対応が難しい場合など、ケアマネジャーの判断により例外的に認められることもあります。

通院介助を利用できる人の条件

通院介助を利用できる人の条件

介護保険の通院介助を利用できるのは、以下の条件に当てはまる方です。

  • 65歳以上の高齢者

  • 要介護1~5と認定された方

  • ケアマネジャーが必要と判断し、ケアプランに追加されていること

要介護度別の状態目安は以下の通りです。

要介護度

身体の状態

要介護1

歩行が不安定。日常生活の一部に介助が必要。

要介護2

食事や排せつなど、基本動作に介助が必要になり始める。

要介護3

生活全般にわたって全面的な介助が必要。自立歩行が困難。

要介護4

移動には車椅子が必要。介助なしでは日常生活が送れない。

要介護5

ほとんど寝たきりの状態。意思疎通が困難なことが多い。

一方、「要支援1・2」の方は原則として対象外ですが、民間サービスなどを自費で利用することは可能です。

通院介助にかかる費用

通院介助にかかる費用は、徒歩や公共交通機関を使用した場合と介護タクシーを使用した場合で、費用の計算方法が異なります。

 

いずれの場合も介護保険が適用されるため、利用者の負担割合は所得に応じて1~3割となります。

徒歩や公共機関を利用して通院する場合

徒歩や公共機関を利用して通院する場合の費用は、以下の通りです。(1割負担の場合)

1割負担

2割負担

3割負担

20分未満

163円

326円

489円

20分〜30分未満

244円

488円

732円

30分〜1時間未満

387円

774円

1,161円

1時間以上

567円

1,134円

1,701円

※1時間以上の場合は、30分ごとに82円(1割負担)加算されます。
※地域によって加算状況が異なる場合があります。

 

公共交通機関を利用する場合、ヘルパーと利用者自身の交通費はほとんどのケースで自費となり、利用者が負担します。

トラブル防止のためにも、どこまでが自費でどこまでが介護保険の適用範囲なのかを事前に明確にしておくことが大切です。

介護タクシーを利用する場合

介護タクシーを利用する場合は、介護保険の通院等乗降介助が適用されます。

介護タクシー利用料は、以下の通りです。

1割負担

2割負担

3割負担

介護タクシー利用料

99円

198円

297円

上記の利用料に加えて、一般的なタクシーと同じ料金(自費)と、介助に必要な器具のレンタル料金がかかります。

 

レンタル料金の相場は以下の通りです。

  • 車椅子:無料〜1,400円

  • リクライニング車椅子:1,500円

  • ストレッチャー:4,000円〜

  • 酸素吸入セット:3,000円〜

介護保険外で利用できる病院付き添いサービス

介護保険の通院介助では対応できないニーズに応えるため、自費で利用できる病院付き添いサービスがあります。

このようなサービスでは、以下のようなケースにも対応が可能です。。

  • 診察室で一緒に医師の話を聞く

  • 通院のついでにスーパーへ寄りたい

  • 複数の診療科を受診する際の付き添い

  • 入退院や転院時の手続きや付き添い

このように、介護保険の枠にとらわれず、自由度の高い病院の付き添いをお願いしたい場合は、保険外サービスを利用することをおすすめします。

 

例えば、訪問介護サービス「イチロウ」では介護保険外の病院付き添いや見守り、相談業務を行っています。

東京、神奈川、愛知、大阪、兵庫など幅広いエリアで展開しており、遠方のご家族に代わって柔軟なサポートが可能です。

まとめ

通院介助は、要介護1~5の方が利用できる心強いサービスです。

自宅から病院までの移動や手続きの負担を軽減できますが、保険適用には細かなルールもあります。

保険の範囲外でより自由度の高いサポートを希望する場合は、自費サービスの併用も検討してみましょう。

状況に合わせて適切にサービスを使い分けることが、安心して医療を受け続けるためのポイントです。

監修者情報

フリーランス介護士
2013年にデイサービス兼有料老人ホームに就職。
2015年に生活相談員兼現場統括・財務管理に従事。
2017年に有料老人ホームに転職後、介護福祉士を取得。
2019年にグループホームに転職後、認知症実践者研修を修了。
2022年に訪問介護事業所の管理者に就任
2023年に居宅介護・重度訪問介護の指定取得。
2025年にフリーランス介護士として活動を開始し、現在に至る。

沼原義和
よん|Webライター|介護福祉士フリーランス
更新者

介護士として、特別養護老人ホームや有料老人ホームで5年以上の実務経験あり。

身体介助から看取りまで、現場の最前線で培った「対応力」を活かし、現在は多くの施設や介護に携わる人々の課題をサポートする役割を担う。

介護現場で感じていた「介護の難しさと尊さ」を言葉にするため、介護現場のリアルを届けるライターとしても活動中。

現場を知るからこそ書ける、読者にとって理解しやすい表現を意識し、実務に役立つ情報発信を大切にしている。

遠藤晴香(介護福祉士)
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