介護にまつわるお役立ちコラム

デイサービスのリハビリ徹底解説|種類・内容・デイケアとの違いを詳しく紹介

2024年10月30日

「デイサービスでリハビリは受けられるの?」「リハビリ特化型デイサービスとデイケアの違いは何?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。

近年、デイサービスの種類が増え、どのサービスを選べばよいのか迷ってしまうこともあるでしょう。

そこで本記事では、デイサービスで提供されるリハビリ内容や種類、デイケアとの違いを詳しく解説します。ご自身やご家族に合ったデイサービスを選ぶための参考にしてください。

適切なリハビリを受けて、元気で充実した毎日を目指しましょう!

1デイサービスで受けられるのは「機能訓練」

デイサービスでは、日常生活の動作を維持・向上させるための「機能訓練」 を受けることができます。これは、歩行や食事などの基本的な動作をスムーズに行うための訓練であり、高齢者の自立した生活を支える重要な要素です。

 

機能訓練には、以下のような種類があります。

  • 準備運動:全身の筋肉をほぐし、体を温めるための体操
  • 嚥下(えんげ)体操・口腔体操:食事前に行い、飲み込む力を向上させる
  • 歩行訓練:転倒防止や移動の安定性を高めるためのトレーニング
  • 筋力トレーニング:マシンや軽い負荷を使い、筋力を維持・向上させる

利用者の身体状況に応じて、機能訓練指導員の指導のもと、安全に実施されます。

機能訓練とリハビリテーションの違い

機能訓練とリハビリテーションは似ていますが、実施目的や方法に違いがあります。

機能訓練リハビリテーション
実施の目的自立した日常生活の支援医学的な治療と回復
医師の指導必要に応じて常に医師の指導のもとで実施
専門職の指導介護職や機能訓練指導員がおもに担当理学療法士や作業療法士が担当
実施内容例歩行訓練、筋力トレーニング、ストレッチ専門的な運動療法、物理療法、作業療法
受けられるサービスデイサービス(通所介護)デイケア(通所リハビリテーション)

機能訓練は、おもに日常生活を送るための基本的な機能を維持・向上させる目的で実施されます。一方、リハビリテーションは、医師の指導の下で行われる専門的な治療と回復を目指した活動です。

デイサービスとデイケアの違い

デイサービスとデイケアは、以下のような違いがあります。

デイサービスデイケア
利用目的日常生活のサポート医療的なリハビリテーション
サービス内容入浴、食事、機能訓練、レクリエーション理学療法、作業療法、言語療法
対象者比較的自立している高齢者医療的ケアが必要な高齢者
適用保険介護保険医療保険および介護保険
人員体制介護職員、生活相談員、看護職員医師、理学療法士、作業療法士、看護師
費用目安介護保険による部分負担医療保険および介護保険による部分負担

デイサービスは介護予防・日常生活支援をおもな目的とし、入浴、食事、排泄介助などの日常生活支援や機能訓練が提供されます。これに対しデイケアは心身機能の維持・回復をおもな目的とし、医師の指示のもとでのリハビリテーションを中心としつつ、生活支援なども行われます。デイケアは医療的ケアを必要とするより重度の利用者が対象となるため、医師や専門職の配置基準が厚く、費用もやや高めです。

 

身体機能の向上を目指す場合はリハビリに力を入れているデイケアの利用がおすすめですが、日常生活の介助を中心としたサービスを受けたい場合はデイサービスの利用が適しているでしょう。どちらを利用するかは利用者の心身の状態やニーズ、ご家族の状況などを総合的に判断する必要があります。

2デイサービスで受けられる機能訓練のメニュー例

デイサービスで提供される代表的な機能訓練には、以下のようなものがあります。

  • 歩行訓練

歩行訓練は、高齢者が自立して歩行する能力を維持・向上させるための訓練です。室内での歩行や歩行補助具を使った訓練、バランスを取るための練習などが行われます。歩行能力の向上は、転倒予防や外出の自信につながります。

  • 筋力トレーニング

筋力トレーニングは、筋力の低下を防ぐための重要な訓練です。軽いダンベルや抵抗バンドを使った運動、椅子を使ったスクワットなどが行われます。筋力が維持されると、日常生活動作がスムーズに行えるようになります。

  • 関節可動域訓練

関節可動域訓練は、関節の柔軟性を維持・向上させるための訓練です。ストレッチや関節の曲げ伸ばし運動が含まれます。関節の動きをスムーズに保てれは、関節痛の予防や日常動作の向上が期待できます。

  • バランストレーニング

バランストレーニングは、転倒予防のために重要な訓練です。片足立ちやバランスボードを使った練習、足踏み運動などが行われます。バランス能力が向上すると、日常生活での転倒リスクが減少します。

  • 日常生活動作訓練

日常生活動作訓練は、食事や着替え、トイレ動作など、日常生活に必要な動作を練習する訓練です。日常生活で実際に行う動作を想定した練習をとおして、自立した生活の維持を目指します。へとつながります。

  • 認知機能訓練

認知機能訓練は、認知症の予防や進行を遅らせるための訓練です。パズルや計算問題、記憶ゲームなどが含まており、参加する方が楽しく取り組める内容が揃っています。

利用者自身が主体的に取り組めれば、より認知機能の維持・向上が期待できます。

 

デイサービスでは、これらの機能訓練を通じて、高齢者がより自立した生活を送れるよう支援しています。それぞれの訓練は、利用者の状態やニーズに応じて個別にカスタマイズされるため、安心して利用できます。

3デイサービスの種類

デイサービスには、利用者の心身の状態やニーズに合わせて選べるよう、いくつかの種類があります。おもなデイサービスの種類は以下のとおりです。

  • 一般型:介護が必要な高齢者が、日帰りで入浴、食事、機能訓練などのサービスを受けられます。
  • 認知症対応型:認知症の高齢者が対象であり、専門的なケアやプログラムが受けられます。
  • リハビリ特化型:機能訓練に重点を置いたプログラムを提供。個別のリハビリが受けられます。
  • 療養型:医療ニーズの高い高齢者を対象に、医療的ケアとリハビリテーションを組み合わせたサービスが提供されます。

それぞれの特徴を以下に詳しく説明します。

一般型

一般型デイサービスは、要介護認定を受けた方が利用できる日帰りの介護サービスです。以下のようなサービスが受けられます。

  • 入浴:個浴やリフト浴など、安全に配慮した入浴介助
  • 食事:栄養バランスに配慮した食事の提供と介助
  • 機能訓練:準備体操、歩行練習、レクリエーションなど
  • 送迎:自宅と施設間の送迎サービス

身体介護や生活援助を受けられるため、ご自宅での介護負担を軽減できるメリットがあります。また他の利用者との交流も持てます。

 

ただし体調管理には注意が必要です。利用前にしっかりと施設側と情報共有し、安心して過ごせる環境を整えましょう。

 

一般型デイサービスは要支援、要介護認定を受けた方が広く利用できます。「ゆっくり過ごしたい」「友人を作りたい」といったニーズに応えてくれる施設選びがポイントです。

認知症対応型

認知症対応方デイサービスは、認知症に対する知識や経験のあるスタッフが在籍しているため、利用者が安心できる環境のなかでサービスが受けられます。

  • 生活リハビリ:料理や洗濯など、なじみの家事を通した残存能力の活用
  • 回想法:昔の思い出話を通して、心を落ち着かせリラックス
  • 音楽療法:音楽に合わせて体を動かあい、身体機能を維持
  • 散歩・外出:屋外に出て五感を刺激し、閉じこもり防止

認知症の症状に詳しいスタッフが、一人ひとりに合わせたケアを提供してくれるため、特性に合ったサービスが受けられるメリットがあります。

 

ただし利用前には事前面談が必要です。ケアマネジャーとデイサービスのスタッフへ認知症の症状やニーズを詳しく伝え、適切な施設を選びましょう。

 

認知症対応型は、認知症や認知機能の低下が見られる方が利用対象者となります。

 

関連記事:認知症デイサービスとは?普通のデイサービスとの違いと利用の注意点

リハビリ特化型

リハビリ特化型デイサービスでは、理学療法士や作業療法士などの専門職が、利用者の心身状態に合わせた個別の機能訓練プログラムを提供します。

  • マシントレーニング:負荷を調整しながらの筋力アップトレーニング
  • 物理療法:温熱療法や電気刺激療法などによる痛みの緩和
  • 作業療法:日常生活動作の回復と自立に向けた課題練習
  • 短時間リハビリ:午前か午後の数時間で、短時間の集中的なリハビリ

個別のリハビリを受けられるだけでなく、利用時間が短時間のため、体力面での負担が少ないのもメリットです。

 

ただし、食事や入浴のサービスがない施設が多いため、これらのサービス利用は別途検討が必要です。

 

リハビリ特化型の利用者は比較的介護度が低く、身体機能の維持向上を目指す方が多いです。「できるだけ元気でいたい」という意欲的な方に適したサービスといえます。

療養型

療養型デイサービスは、おもに医療的ケアが必要な重度の要介護者を対象としたサービスです。

  • 健康管理:バイタルチェックや服薬管理、医療的ケア
  • 日常生活ケア:食事介助、排泄介助、入浴介助など
  • 機能訓練:拘縮予防、関節可動域の維持・拡大など

医療、看護、介護、リハビリテーションの専門職が連携して、利用者の状態管理を行いながらサービス提供するため、重度の方でも安心して利用できます。

 

療養型デイサービスには、常時医学管理が必要な重度の要介護者が多いため、体調変化への細やかな注意が必要となります。利用前には、かかりつけ医との連携体制なども確認しておきましょう。

 

ターミナル期の方も利用対象となるため、状態が不安定な方でも、手厚いケアのもとサービス利用が可能です。

4デイサービスとデイケアは条件次第で併用可能

デイサービスとデイケアは、要介護認定を受けた方が、ケアマネージャーの判断のもと併用できる場合があります。

 

デイサービスとデイケアの併用が可能な条件は、以下の通りです。

  • 要介護1〜5の認定を受けている
  • ケアマネジャーが、デイサービスとデイケアの併用が必要と判断している

介護予防ケアマネジメントにおいて、サービス担当者会議等により併用の必要性が検討され、併用が妥当と判断された場合は例外的に認められる場合もあります。

 

また、要介護1〜5の認定があっても、漫然とサービスを併用できるのではなく、ケアマネジャーがアセスメントを行い、その必要性を判断する必要があります。。

 

デイサービスとデイケアの併用が効果的なのは、たとえば以下のようなケースです。

  • デイケアでリハビリを集中的に行い、併せてデイサービスで趣味活動など社会参加の機会を作る
  • 認知症があり、デイケアで認知機能の維持向上を図りつつ、デイサービスで見守りや生活支援を受ける
  • 独居や日中独居の方で、できる限り長く施設に通って交流や活動の機会を作る

「心身機能の改善」と「生活の質の向上」など、一方の施設だけでは得られにくい効果を、組み合わせることで実現しやすくなります。

 

併用する場合は、利用者の心身への負担や、サービス提供時間の重複などがないよう、ケアマネジャーやそれぞれの事業所との密接な連携が重要です。

5まとめ

デイサービスには一般型、認知症対応型、リハビリ特化型、療養型など様々な種類があり、利用者の状態に合わせた適切なサービスの選択が大切です。また、デイサービスとデイケアは併用も可能ですが、ケアマネジャーとの相談が必要です。

 

介護保険サービスだけでは対応しきれないニーズには、自費の訪問介護も選択肢の一つです。たとえば、イチロウでは介護保険では制限のある幅広いサービスを、利用者のニーズに合わせて柔軟に提供しています。サービス品質の高さや利用のしやすさ、安心・安全面への配慮などが特徴で、介護保険サービスとの併用により、在宅介護の選択肢が広がります。

監修者情報

2012年に作業療法士養成校を卒業後、回復期リハビリテーション病院・第二次救急総合病院へ勤務。他法人の介護老人保健施設、訪問看護ステーション、外来クリニックへの出向をとおし幅広いフィールドで経験を積む。

多様な診療科(脳神経外科、整形外科、循環器内科、呼吸器科)で多くの患者様を担当。お一人おひとりの「こうなりたい」を大切に、個々のニーズに応じた作業療法を実施。地域リハビリテーション事業や職場内の業務改善へも携わる。

2023年より通所介護事業所へ転職。多様な経験と専門知識を活かし、機能訓練指導員として業務を行っている。

齋藤祥平(作業療法士)
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